【インカレ】筑波大が13年ぶり王座へ前進。関西王者・阪南大に3発完勝!

カテゴリ:大学

竹中玲央奈

2016年12月16日

18日に学生王者の座を懸けて筑波大と日体大が激突!

阪南大戦でチーム2点目をマークした中野。エースは守備の意識がチームの好調を支えていると口にする。写真:竹中玲央奈

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13年ぶりの大学王座を目指す筑波大。決勝は同じ関東1部昇格組の日体大との激突だ。写真:竹中玲央奈

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 関西王者を撃破した筑波大が、2008年度大会以来8年ぶりの全日本大学サッカー選手権(インカレ)決勝進出を果たした。スコアは3-0。"完勝"である。
 
「この前の試合(準々決勝・順天堂大戦)は別段悪いというわけではなかったが、リズムに乗り切れない中で失点した。仙台大戦もちぐはぐなところが出て、球際が弱くて先制点をくらった。そういう意味では良い入りをしたかなと。ただ、ミスからのカウンターが…」阪南大・須佐徹太郎監督は悔しさを露わにする。
 
 阪南大は序盤から前線に圧力をかけ、サイド攻撃で筑波大陣内へ押し込んだ。やや中央から外に“逃された”感はあったものの、それも質の高さでカバーし得点の気配を徐々に出していく。
 
 しかし、先制したのは筑波大だった。20分、左サイドの崩しから吉田直矢が落としたボールを受けた鈴木徳真がボックス外から右足を振り抜き、ゴール右隅に突き刺した。優位に立った筑波大はその後、エースストライカー・中野誠也が積極的に最終ラインの裏へ抜け出しゴールを狙う。しかし、なかなか決定機にはつながらない。
 
 その中で阪南大は怒涛の攻撃を見せるが、これに対して光ったのは筑波大守備陣の堅さだった。「後ろは身体を張って守ってくれますし、自分らを含め前から守備をするというイメージも持っているので。自信を持って守備は出来ているかなと思います」と最前線の中野も大きな信頼を寄せる守備陣が渾身のブロックを連発。阪南大に得点を許さない。
 
 そして、運も味方した。後半開始直後の52分、吉田直矢のFKが壁に入った相手のハンドを誘いPKを獲得。これを中野がど真ん中に蹴り込んで筑波大がリードを2点に広げた。その後、阪南大は積極的にカードを切って攻撃に厚みをもたせるが、前がかりになったところを突かれてしまう。
 
 90分、阪南大のエース番号14を背負う脇坂泰斗のボールロストからカウンターを浴びると、途中出場の筑波大・三笘薫に得点を許し勝負あり。残り数分で3点差を追いつくのは、攻撃自慢の阪南大とて困難だった。
 
「不運なところがあっても、それよりも多く点を取れば良い話ですし、そこの突破口を見つけられなかった。筑波自体もレベルが高かったですし、そこでスキルの差で負けたのかなと思います」
 
 全日本大学選抜に名を連ねる阪南大・重廣卓也は“完敗”を認めた。
 
「日本一を獲るためにやってきた」
 先制点を決めた鈴木と、2点目を決めた中野は揃ってこう口にした。“頂点”への強い思いが実を結び、チームを8年ぶりに決勝の舞台へ進めたのだが、決勝で勝てば13年ぶりの優勝である。相手は関東の舞台でともに戦う日体大だが、こちらも勝てば1981年以来、35年ぶりの快挙となる。
 
 両者ともに昨年は関東2部に在籍していたが、復帰1年目で日本一へ王手を賭けている。この事実が、関東大学サッカーのレベルの高さを証明しているとも言えるだろう。
 
 大学サッカー日本一の座を懸けて、18日に浦和駒場スタジアムで決戦の時を迎える。
 
取材・文:竹中玲央奈(フリーライター)
 
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