【川崎】風間監督の意思を継ぐ〝鬼木新体制〞の指針とは

カテゴリ:Jリーグ

江藤高志

2016年12月01日

鹿島の伝統と川崎の革新の融合が理想形。

来季から川崎の指揮を執る鬼木コーチ。写真:田中研治

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 来季、新監督に就任する鬼木コーチは、どのようなサッカーを目指すのか。指揮官への昇格が発表された11月7日、取材陣の質問に応じた鬼木コーチは次のように述べた。
 
「鹿島で培ったものもあるし(現役時代は鹿島と川崎でプレー)、また新たにここ(川崎)で違うサッカーと出会った。そこを自分の中でしっかり整理して挑みたい」
 
 つまりベースにあるのは鹿島時代に身に付けたもの――それは勝負にこだわり、粘り強く戦うというスタイルだろう。そこに川崎で学んだ 〝違うサッカー〞、いわゆる風間監督 が志向した〝パスをつないで攻撃的に仕掛けるスタイル〞を融合させたものが、鬼木コーチの理想の形なのかもしれない。
 
 そもそも風間監督の退任が正式発表された10月12日に、庄子春男GMは「今のスタイルを継続できる指導者を探さないといけない」と語り風間スタイルの継承を最優先事項に挙げていた。
 
 その指針のもとに強化部は、来季の監督として鬼木コーチの内部昇格を決定している。風間監督のサッカーを継承できると判断した根拠について、庄子GMは「(コーチとして風間監督と)5年間一緒にやってきている。それが大きな理由」と説明した。
 
 また鬼木コーチ自身も「クラブから風間さんのサッカーを継承してほしいと要請されたが、私自身にも、この魅力あるサッカーをどうにか続けていきたい、なくしてはいけないという想いがあった」と語っている。
 
 では、鬼木コーチはどこまで風間監督の考えを理解しているのか。それは日々の選手たちとの関わり方から見えてくる。例えば、谷口彰悟はこう証言する。「コーチとして、いろんなアドバイスをくれる存在。間違いなく(風間監督のサッカーを)理解していると思います。監督には訊けないようなことも、オニさん(鬼木コーチ)には訊けますし、気付いたことがあると、映像を見せながらプレーの指導もしてくれます」
 
 選手たちが、〝風間理論〞をより深く知ろうとした時、その手助けをするのが鬼木コーチなのだ。
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