【セルジオ越後】積極的な先行投資でリーグを活性化してほしい

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェスト編集部

2016年08月03日

サッカー観戦が手軽に。新たなファン獲得のチャンスだ。

10年間で約2100億円の長期大型の放映権契約を締結。Jリーグは新たな局面を迎えている。(C)J.LEAGUE PHOTOS

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 少し前の話になるけど、Jリーグが大型の放映権契約を締結したね。イギリスに本社を持つパフォーム・グループと、2017シーズンから10年間で約2100億円という、国内では他に例を見ないビッグディールとなった。
 
 年間にして約210億円の放映権料となり、現在のスカパー!などとの契約が1年で約50億円らしいから、Jリーグも新たな局面を迎えたというわけだ。
 
 今回の契約で、パフォーム・グループが提供するスポーツのライブストリーミングサービス「ダ・ゾーン」により、J1、J2、J3の全試合が生中継されることになった。TVやパソコン、スマホ、タブレット、ゲーム機といった様々なデバイスで、Jリーグの試合を楽しめるようになるという。
 
 電通がビジネスの一環として話を持ちかけ、交渉は紆余曲折を経て、今回の決定に至ったらしいね。詳しい過程はもちろん知らないけど、大きな契約だけに、それなりに時間がかかった印象だよ。
 
 もっとも、世界に比べたら、まだまだ。国によっては、年間の放映権料が1000億円を超えるリーグもある。グローバルな視点で見れば、約210億円に増えたと大騒ぎしたところで、スケールの小さな話と思われても仕方がないよ。
 
 そうはいっても、以前よりも資金的に潤うのは事実で、手にしたお金を有効的に使い、Jリーグをいかに発展させるかを考えなければならない。それは当然、各クラブにも言えることで、少なからず増えるであろう分配金で、具体的に何をすべきかを真剣に考えてほしいね。
 
 積極的な先行投資で、リーグの活性化につながるようなプランを立てる。ひとつには、やっぱりキャスティングの充実ではないだろうか。「この選手を見たい!」と思わせるチームがひとつでも多くなれば、リーグの魅力はさらに増すはずだ。
 
 せっかく、手軽にサッカーの試合が観戦できる環境が整うんだ。新たなファン獲得のチャンスでもある。ただし、キャスティングが退屈なままなら、逆にファンが離れてしまう危険性もある。
 
 リーグは一生懸命に努力して、大型契約を取り付けたんだ。それぞれの事情はあるにせよ、何かを変えようとしないクラブに分配金を割り当てるのはもったいないよね。
 
 12月には、クラブワールドカップでスペインのレアル・マドリーが来日する。多くの人々をスタジアムに集めるキャスティングとはどういうものかをぜひ参考にしてほしい。彼らの真似をするのは不可能だけど、ヒントぐらいは得られるはずだ。
 
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