【名古屋】小倉監督が横浜戦で下したある決断。残留へ望みをつなぐ変化とは?

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2016年07月31日

次につながる勝点1を掴む。

選手たちに指示を送る小倉監督。横浜戦ではある決断を下した。写真:田中研治

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[J1第2ステージ6節]横浜0-0名古屋/7月30日/日産ス
 
 スコアレスのドローのまま試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、名古屋の選手たちは次々にピッチに倒れ込んだ。最後まで走り切った末に掴んだ勝点1――。13戦未勝利で迎えた横浜戦は、約3か月ぶりの白星とはならなかったものの、名古屋にとって転機となり得るゲームとなった。

 それは4-2-3-1(前線の並びを2トップ気味にする形も)に固執してきた小倉監督が、ようやくシステム変更に踏み切ったからだ。5バック気味となる3-4-2-1へのチェンジは残留争いを勝ち切るための大きな決断と言える。
 
 小倉監督は胸のうちを次のように語る。
 
「セカンドステージに入って5試合で10失点というのは、守備のところで考えるとテコ入れが必要でした。まずは守備をしっかりというところから入りました」

 竹内、大武、酒井の3枚で最終ラインを組み、ウイングバックの安田、矢野は長い時間を自陣で過ごす。シャドーの和泉、永井も相手SBへの対応に駆け回る。5-4-1の形で第2ステージいまだ無敗の横浜攻撃陣を迎え撃つ姿は、端から見れば腰の引けた戦いに感じられたのかもしれない。
 
 しかし、これまでは修正が見えづらく、失点を繰り返して勝点を失ってきたチームにとっては、大きな変化と言える。少々荒い言い方をすれば、残留争いを勝ち抜くためには面白みのあるゲーム内容など必要ない。現実を直視し、今の戦力でどう戦えばベストな力を出せるかを熟考し、団結して最後の一歩まで戦い抜く気概が大切なのだ。
 
 だからこそ横浜戦での勝点1は、残留への小さくない一歩と捉えられる。
 
 ボランチのイ・スンヒもこの一戦を評価する。
 
「戦術どうこうよりもみんなが負けないように頑張ったのが大きい。勝てませんでしたが、次の試合に向けて少し希望が見えてきました。欲しいのはもちろん勝点3ですが、現状を抜け出すためには勝点1でも良い。自分たちで切り替えようと言ってすぐに結果を出せるわけではないので、無失点で抑えられたことは自信になります。次につなげていけると思います」
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