攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第54回は、アビスパ福岡のDF安藤智哉だ。
前編では、初選出の日本代表で優勝に貢献した東アジアE-1選手権での戦いや、バイタルエリアの守り方などを語ってもらった。後編となる本稿ではまず、自身の成長について訊いた。
安藤は、今季に加入した福岡で、シーズン序盤からスタメンに定着。一気に日本代表まで駆け上がったが、プロ入り当初は大きな注目を浴びていたわけではない。
愛知学院大を卒業後、当時J3のFC今治に加入した2021年は、15試合の出場にとどまる。22年にはJ3ベストイレブンに選ばれる活躍ぶりで、翌年にJ2の大分トリニータに“ステップアップ”も、試練が待っていた。一時スタメンに定着し27試合に出場したが、終盤にはベンチ外も味わった。
25歳のDFは、苦境をどのように乗り越えてきたのか。
――◆――◆――
大学卒業時のJリーグクラブからのオファーは、J3からしかなかったです。“J3上がり”と言われるのは、嬉しいですよ。J3というカテゴリーや、今治というクラブがなかったら、今の僕はないですから。
前編では、初選出の日本代表で優勝に貢献した東アジアE-1選手権での戦いや、バイタルエリアの守り方などを語ってもらった。後編となる本稿ではまず、自身の成長について訊いた。
安藤は、今季に加入した福岡で、シーズン序盤からスタメンに定着。一気に日本代表まで駆け上がったが、プロ入り当初は大きな注目を浴びていたわけではない。
愛知学院大を卒業後、当時J3のFC今治に加入した2021年は、15試合の出場にとどまる。22年にはJ3ベストイレブンに選ばれる活躍ぶりで、翌年にJ2の大分トリニータに“ステップアップ”も、試練が待っていた。一時スタメンに定着し27試合に出場したが、終盤にはベンチ外も味わった。
25歳のDFは、苦境をどのように乗り越えてきたのか。
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大学卒業時のJリーグクラブからのオファーは、J3からしかなかったです。“J3上がり”と言われるのは、嬉しいですよ。J3というカテゴリーや、今治というクラブがなかったら、今の僕はないですから。
今治での1年目の序盤は、出番がありませんでした。そのなかで橋川(和晃)監督からフォワードをやってほしいと言われ、初めてのスタメンはフォワードでした。大学ではセンターバックが本職で、パワープレーの際にはセンターフォワードもやっていました。ただ、まさかプロになってやるとは思いませんでしたね。
大分での1年目も、活躍できませんでした。なかなか自分を出せなかったですね。4月の終わりから夏場までは試合に出られましたが、終盤はなかなか出られずに、メンバー外も続きました。シーズンを通じて5、6割程度の時間しか出られず、納得できるシーズンではなく、悔しかったです。
その悔しさを24年にぶつけられました。J3時代から、どんな状況でも全力でやってきました。ブレずに取り組めるのは、自分の強みです。チームは残留争いに巻き込まれ、悩みもありましたけど、試合に出られるのはすごく幸せでした。
悔しいことがあった時に、そこで諦めてしまうと、絶対に自分に返ってくると思っています。また試合に出られないのは、何か自分に理由があります。良かったら、使われますから。
大分での1年目も、活躍できませんでした。なかなか自分を出せなかったですね。4月の終わりから夏場までは試合に出られましたが、終盤はなかなか出られずに、メンバー外も続きました。シーズンを通じて5、6割程度の時間しか出られず、納得できるシーズンではなく、悔しかったです。
その悔しさを24年にぶつけられました。J3時代から、どんな状況でも全力でやってきました。ブレずに取り組めるのは、自分の強みです。チームは残留争いに巻き込まれ、悩みもありましたけど、試合に出られるのはすごく幸せでした。
悔しいことがあった時に、そこで諦めてしまうと、絶対に自分に返ってくると思っています。また試合に出られないのは、何か自分に理由があります。良かったら、使われますから。