2025年FIFAクラブ・ワールドカップという世紀のビッグトーナメントに挑んでいる浦和レッズ。彼らの明暗を分ける重要な初戦、リーベル・プレート戦が現地６月17日、シアトルのルーメン・フィールドで行なわれる。

　試合当日は晴れの予報で、最高気温も22度という快適な環境。スタジアムのピッチ状態もまずまずだ。正午のキックオフには選手たちも多少、違和感を覚えるかもしれないが、マチェイ・スコルジャ監督は「これまでの練習でそこには慣れるようにかなりやってきた」と強調。生活リズムも本番に合わせるように努めてきただけに、良いコンディションでゲームに入れるのではないか。

「我々は格上の相手に対してサプライズを起こすべき存在。そういうなかで、相手が嫌がることをしなければいけない」と原口元気が開幕前に語ったが、浦和としては相手に主導権を握られながらも耐えて、一発を確実に仕留める展開に持ち込むこと。それが重要だ。

「浦和はとても勤勉なチーム。インテンシティがあり、切り替えが速い。ディフェンスに多くの選手を配置し、素早く攻撃をする。彼らは我々を驚かすことができるだろう。さらに言うと、勤勉にカウンター攻撃への準備を整えていて、スピードと能力のある選手がいる。それは我々の脅威になるはず。分析でそういうことが分かっている」

　前日会見でこう話したリーベルのマルセロ・ガジャルド監督は、スコルジャ監督が積み上げてきた戦い方を完全に把握している様子。もちろん対策も講じてくるはずだ。

　それに対し、浦和は敵の出方を窺いながら、臨機応変に対処する必要がある。ただ、やはり重要なのは、時間をかけて作ってきたスタイルを全うすること。守護神の西川周作も「こういう大舞台になると、特別なことをやってやろうと意気込むものだけど、結局は自分たちがやってきたことしか試合には出ない」と語気を強めていた。

　そういったなか、キーマンを１人挙げるとしたら、１トップに陣取る快速FW松尾佑介ではないか。ガジャルド監督も「（浦和には）スピードと能力のある選手がいる」と言及しているが、リーベルもこの男の爆発的なスピードに着目。徹底的に消しにくるに違いない。
 

　その状況に直面しても、相手を裏返しにしてゴールに突き進めるのが松尾の良さだ。

「相手のフォーメーションも４－３－３で（普段やっている相手と）ちょっと違うので、どこが空いてるか試合中に観察することが第一。サイドバックの裏なのか、センターバックの裏なのか、それともセンターバックの手前なのかは状況にもよりますし、僕たちの噛み合わせにもよるので、そこらへんを最初の10分くらいで観察して、弱点を探していければなというふうに思ってます」

　松尾は前日のメディア対応で静かにこう話したが、彼が背後に突く動きを数多く出せれば、浦和がゴールに近づくのは間違いない。

「相手のサイドバックが攻撃的ですし、ウチのウイングがカウンターに行けるチャンスはすごくある。松尾も前にいるので、そこでしっかり押し返して、自分たちが相手のフィールドでボールを握る時間は絶対的に必要。それができない相手ではないなっていうのは分析を見ても感じるので、押し込まれても焦らずに試合を組み立てられればいいと思います」

　キャプテンの関根貴大も、全員で松尾を援護射撃していく重要性を口にしていた。
【画像】絶世の美女がずらり！ Ｃ・ロナウドの“元恋人＆パートナー”たちを年代順に一挙公開！