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「屈辱的な拒否」なぜ“ドイツの天才”は母国巨人の熱烈オファーを拒絶し、リバプール移籍を選択したのか。波乱の争奪戦の舞台裏【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2025年06月15日

「自信満々で5月10日の交渉に臨んだ」

リバープール移籍が秒読みのヴィルツ。(C)Getty Images

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 2000年代初めに開場した「アリアンツ・アレーナ」の建設にかかった費用は約3億ユーロと言われる。この春、フロリアン・ヴィルツの獲得を巡り、その所有者であるバイエルンの経営陣が頭を悩ませていたのとほぼ同じ金額だ。

 ドイツで最も裕福なクラブは、資金調達に奔走した結果、そのお金を確保し、ブンデスリーガ最高の年俸を用意して、自信満々で5月10日の交渉に臨んだ。しかしその場でヴィルツから突きつけられた答えはノーだった。半世紀にわたってその時々のドイツの最高のタレントを独占してきたクラブにとって、記憶にない屈辱的なオファー拒否だった。

 ここ数シーズンのヴィルツの成長は目覚ましいものがあった。5バックとダブルボランチが後方支援し、体力を消耗することなく攻撃に専念できる戦術的枠組みを構築したシャビ・アロンソ監督の就任を追い風にして、ラストパスを専門とするトップ下から、チーム全体に影響を及ぼす真の中心選手へと変貌を遂げた。23-24シーズン、レバークーゼンをブンデスリーガ制覇に導いたパフォーマンスを目の当たりにして、バイエルンの上層部は驚嘆した。

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 今年2月に契約を延長したジャマル・ムシアラに続く創造性豊かなアタッカーの獲得を決断するまでに時間はかからなかった。「ヴィルツはドイツ最高の選手だ」と前CEOのカール・ハインツ・ルンメニゲはまくしたてた。その執念の結実が、5月10日のミュンヘンのホテルでの会談だった。

 ドイツ紙『Suddeutsche Zeitung』によるとその会談は二本立てで行われたという。一本目は監督のヴァンサン・コンパニの番だった。ノートパソコンを持って現われ、自身が採用する4-2-3-1がヴィルツにとっていかにメリットがあるか力説しながら、ハリー・ケインを1トップ、ムシアラをトップ下に配置するそのシステムにおいて、偽ウイングとして左サイドで起用する構想を話した。

 二本目では、スポーツディレクター(SD)のマックス・エベールらフロント幹部が説得に当たった。その場で、ヴィルツは、コンパニから説明を受けた左サイドではなく、4-3-3のインサイドハーフでプレーしたいと語った。数日前にリバプールのアルネ・スロット監督に確約されたポジションだ。ヴィルツは、アレクシス・マクアリステルと中央のポジションを共有しながら、攻守両面で存在感を発揮できるそのアイデアに興奮していた。
 
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