シーズン途中にエースがいなくなり、さらに代役確保もなければ、キャプテンとしては衝撃だっただろう。だが、立ち止まることは許されない。そして、セルティックは立ち止まらなかった。

　ブレンダン・ロジャーズ監督の下で連覇とチャンピオンズリーグでの躍進を目指していたセルティックは、１月のマーケットで古橋亨梧をレンヌに売却した。後釜のFW獲得もなかったことで、不安の声やクラブの立ち回りに対する批判も少なくなかったのは記憶に新しい。

　だが、ロジャーズとセルティックは、その後も勢いを緩めなかった。CFにコンバートされた前田大然が得点力を爆発させ、チームはリーグ４連覇を達成。欧州最高峰の舞台でもリーグフェーズを突破し、プレーオフでも強敵バイエルンを相手に奮闘した。

　専門サイト『67 HAIL HAIL』によると、主将カラム・マグレガーは、英衛星放送『Sky Sports』で「キョウゴを失ったのはがっかりだった」と話している。

「彼は３年にわたって僕らにとっての主役だった。ビッグマッチのすべてでゴールを決めてきた。僕らが望んだプレーのためにテンポを定めてくれたのが彼だ」

「でも、それがサッカーの現実。優れた選手も失うものなんだ。ジョッタを戻せたのはラッキーだった。素晴らしいクオリティを持つと僕らが知っていた選手だ。セルティックでプレーする大変さに対処できた。ひとつのドアが閉まっても、別のドアが開く。そして勝つための道を見つけなければいけない」

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　対照的に、古橋はフランスの地で思いもよらぬ苦戦を強いられることになった。レンヌで出場機会を得られず、この夏に早くも放出候補とされているのは周知のとおりだ。

　ただ、たとえリーグ・アンでここまで苦戦してきたとしても、スコットランドの地で古橋が歴史的にも有数の活躍をしてきたことは変わらない。

　67 HAIL HAILは「キョウゴの今後のキャリアで何があろうと、ひとつ確かなのは、彼がグラスゴーで永遠にレジェンドであり、深く記憶されるということだ」と報じた。

「キョウゴがクラブに在籍していた間は、セルティックでヘンリク・ラーション以来となる最高のストライカーではないかと議論されていた。大きなことだ。彼がセルティックのユニホームでどれだけうまくやってきたかを証明している」

　これから古橋がどのクラブでプレーしようと、当時のような活躍を再び見られるようになることを願うばかりだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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