サプライズの背景は何か。まずビルドアップに変化
7連敗中の最下位チームと、7連勝中の首位チームの対決で、前者が勝つとは思わないだろう。加えて前者は過密日程でコンディションが厳しく、準備面を含めてネガティブな要因が多かった。それでも、5月25日に行なわれたJ1第18節で勝ったのは横浜F・マリノス。ホームで首位の鹿島アントラーズを3-1で破り、2か月ぶりの勝利を挙げた。
このサプライズの背景は何か? 横浜FMにとっては明らかに分が悪い勝負であるだけに、思い切って、割り切って、戦術を変えやすい状況とも言えた。
まず、変化したのはビルドアップだ。今季の横浜FMはGKからパスをつなぎ、相手のプレスラインをひとつずつ越えるビルドアップを実践したが、相手のプレッシングに遭い、ボールを失ってカウンターを食らう傾向が強かった。また、どうにか敵陣へ運んでも、固められた守備を崩せない。ボールを支配するメリットと、リスクの天秤が釣り合わず、失点ばかりがかさんだ。
いつまでも考えている暇はない。解けない問題は飛ばすしかない。16試合で勝点8は降格ペース。タイムリミットはとうに過ぎている。ひとつ前の神戸戦から、横浜FMはこの問題をロングボールで飛ばすようになった。
神戸戦では宮市亮(負傷離脱中)がいたこともあり、サイドの背後を狙ったボールが多かったが、鹿島戦では高いロングキックを多く使った。鹿島がハイプレスをかけて来るなら、それを自陣で外すトライはせず、蹴り出す。必然的にGKからのリスタートも、ロングキックが主になった。
このサプライズの背景は何か? 横浜FMにとっては明らかに分が悪い勝負であるだけに、思い切って、割り切って、戦術を変えやすい状況とも言えた。
まず、変化したのはビルドアップだ。今季の横浜FMはGKからパスをつなぎ、相手のプレスラインをひとつずつ越えるビルドアップを実践したが、相手のプレッシングに遭い、ボールを失ってカウンターを食らう傾向が強かった。また、どうにか敵陣へ運んでも、固められた守備を崩せない。ボールを支配するメリットと、リスクの天秤が釣り合わず、失点ばかりがかさんだ。
いつまでも考えている暇はない。解けない問題は飛ばすしかない。16試合で勝点8は降格ペース。タイムリミットはとうに過ぎている。ひとつ前の神戸戦から、横浜FMはこの問題をロングボールで飛ばすようになった。
神戸戦では宮市亮(負傷離脱中)がいたこともあり、サイドの背後を狙ったボールが多かったが、鹿島戦では高いロングキックを多く使った。鹿島がハイプレスをかけて来るなら、それを自陣で外すトライはせず、蹴り出す。必然的にGKからのリスタートも、ロングキックが主になった。
プレスを受けて蹴らされるロングキックではなく、意図して蹴っているので、落下地点はコンパクトに固められる。競り合いでカオス(混沌)が生じても、こぼれ球を拾いやすいし、混乱に乗じて速い攻撃を仕掛けることも可能だ。選手同士の距離が近いので、即興の連係も出やすい。
偶発性に頼る部分が増すのは間違いないが、昨今ハイプレスが増加傾向のJ1では、それを避けるためのロングボールも増加傾向であり、別段珍しいことではない。横浜FMもまた、長いものに巻かれる決断をした。
ビルドアップ対ハイプレスの構図を避け、戦術じゃんけんを更地にして勝負。ただし、これだけでは3-1の勝利に結びつかない。今回に関して言えば、更地にしたこと自体に効果があった。
鹿島としては相手がGKからパスをつなぐ”はず”という想定で、ハイプレスに行っただろう。しかし4分、横浜FMは飯倉大樹のパントキックで鹿島のプレスの頭上を越し、ボールを受けた加藤蓮は素早く背後へ蹴った。GKからわずかパス2本でペナルティエリアへたどり着き、最後はこぼれ球を、永戸勝也が思い切りよくボレーシュートでゴールに押し込んだ。
ここまで横浜FMが割り切って変化したことに、鹿島は面食らったかもしれない。準備期間が1週間あっただけに尚更だ。そして、その現場対応がインストールされる前に、横浜FMが先制点を取り切ったことは大きかった。
続く追加点、13分の2点目、27分の3点目は、ほぼ同じ展開だ。上記の通りにGKからのロングキックでこぼれ球を拾い、鹿島を自陣に下がらせた状態から足下のコンビネーションや個の打開で突破し、どちらも最後はヤン・マテウスが決めた。横浜FMが決めた3点はすべて、GKからの長いボールが起点だ。自陣のビルドアップを捨て、ロングキックのカオス制圧に全振りした成果は間違いなくあった。
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偶発性に頼る部分が増すのは間違いないが、昨今ハイプレスが増加傾向のJ1では、それを避けるためのロングボールも増加傾向であり、別段珍しいことではない。横浜FMもまた、長いものに巻かれる決断をした。
ビルドアップ対ハイプレスの構図を避け、戦術じゃんけんを更地にして勝負。ただし、これだけでは3-1の勝利に結びつかない。今回に関して言えば、更地にしたこと自体に効果があった。
鹿島としては相手がGKからパスをつなぐ”はず”という想定で、ハイプレスに行っただろう。しかし4分、横浜FMは飯倉大樹のパントキックで鹿島のプレスの頭上を越し、ボールを受けた加藤蓮は素早く背後へ蹴った。GKからわずかパス2本でペナルティエリアへたどり着き、最後はこぼれ球を、永戸勝也が思い切りよくボレーシュートでゴールに押し込んだ。
ここまで横浜FMが割り切って変化したことに、鹿島は面食らったかもしれない。準備期間が1週間あっただけに尚更だ。そして、その現場対応がインストールされる前に、横浜FMが先制点を取り切ったことは大きかった。
続く追加点、13分の2点目、27分の3点目は、ほぼ同じ展開だ。上記の通りにGKからのロングキックでこぼれ球を拾い、鹿島を自陣に下がらせた状態から足下のコンビネーションや個の打開で突破し、どちらも最後はヤン・マテウスが決めた。横浜FMが決めた3点はすべて、GKからの長いボールが起点だ。自陣のビルドアップを捨て、ロングキックのカオス制圧に全振りした成果は間違いなくあった。
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