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“オニさん”の財産を活かし長谷部体制で勝ち上がり。ACLEリーグステージを6勝2敗で抜けた川崎が目指す悲願のアジア制覇への想い

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2025年02月19日

長谷部体制では10得点・0失点で公式戦3連勝

最終戦も快勝し、リーグステージを6勝2敗で勝ち抜けた川崎。次はラウンド16へと進む。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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[ACLエリート第8節]川崎 2-0 セントラルコースト・マリナーズ/2月18日/等々力陸上競技場

 12チームが出場し、各チームがホーム4試合、アウェー4試合を戦うACLEのリーグステージで、すでにラウンド16進出を決めていた川崎が、最終戦としてオーストラリアのセントラルコースト・マリナーズとホームで対戦。前半のFWエリソンのPK弾、試合終盤のマルシーニョの追加点で2-0の勝利を収めた。

 これで6勝2敗の勝点18(17得点・4失点)で、暫定ながら東地区12チームのなかで首位に浮上。昨季まで率いた鬼木達監督の下で4勝2敗の成績を残し、リーグステージ突破をほぼ手中に収め、バトンを受けた長谷部茂利新監督の下では2連勝。それも長谷部体制では、リーグの開幕戦となった名古屋戦にも4-0で勝利しており、ACLE2試合を含めた3試合で10得点・0失点で3連勝という好調ぶりである。勢いを持ってラウンド16に進めると言えるだろう。

 今季のチームの始動時、選手が口々に語ったのは、クラブとしても悲願とするアジア制覇への想いだった。しかも17年から8年指揮を執った鬼木監督とリーグステージの6試合を戦い、“オニさんがクラブに残してくれたモノ”として思い入れも強く、今大会への意気込みはなおさらである。
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“魅せて勝つ”をテーマに歩んできたチームは、長谷部監督の下ではより戦い方を整理し、“負ける確率を下げ、勝つ確率を上げる”現実的なチームにアップデートしている印象だ。

 組織的なディフェンスを構築しながら、奪えばスピーディに攻め、遅攻となればサイドを活かしながら崩す。相手の嫌なところを突き、したたかに得点を重ねる勝負に徹した戦い方を示すようになっている。

 現にリーグ開幕戦の名古屋戦後には、ボランチの山本悠樹も語っていた。

「持たれる相手であっても、守備から組織的な構成をしたなかで、やられる感覚はしないですし、持たれてもネガティブになることもないです。それは攻守両面において良い効果をもたらしてくれていると思います。

 守備の部分で自分たちが余裕を持ってできている分、そんなに焦って取りにいかなくても良いですし、相手が来てくれて、ボールを引っかければ、自分たちで点を取りに行ける感覚もあるので、守備のところからリズムが出ているのは良い事かなと感じます」

 今後はリーグとの過密日程が続き、3月初めにはホーム&アウェーでのラウンド16が待っている。昨季は涙をのんだその壁を越えれば、4月末からサウジアラビアで集中開催される東西のチームが顔を揃える準々決勝、準決勝、決勝へと駒を進めることになる。

 より勝利にこだわる2025年の川崎は、トーナメントを勝ち抜くには適したチームになりつつあるとも評せるだろう。もっともアジアはそう簡単に勝ち抜けるわけではなく、ACLEへと姿を変えた今大会は、従来は決勝でしか戦わなかった西地区の資金力に秀でた中東勢と準々決勝から対戦する可能性がある。

 果たして川崎は悲願成就へと粘り強くトーナメントを勝ち上がれるか。今後は対戦相手からの分析も進み、課題も多く出るはずだが、そこに適応できるかもポイントになりそうだ。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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