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過去最多の観客動員を記録、選手権はなぜこれほど注目されるのか? 再び高体連に“人材”が集まる傾向。ユース年代の未来を考える

カテゴリ:高校・ユース・その他

加部 究

2025年01月19日

Jクラブのユースはトップチームに繋がっているが…

前橋育英の優勝で幕を閉じた第103回選手権は、過去最多の観客動員を記録した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 全国高校選手権は、プレミアリーグEAST(U-18年代のトップリーグ)で高体連最上位の流経大柏(4位)と前橋育英(6位)の関東決戦となったこともあり、決勝戦のみならず大会通算でも過去最多の観客動員を記録した。

 一時は小中学生の有力な素材がJリーグクラブのアカデミーに集中することで高体連には低迷傾向も見られたが、最近では逆にユースより選択肢が広いという理由で自ら部活を選ぶ選手も出ている。

 確かにJクラブのユースはトップチームに繋がっているが、実際に昇格できる選手は毎年平均して各クラブにひとり出るかどうか(昨年は60チームで41人)で、プロ契約が出来ても出場機会を得られるのはさらにひと握り。三笘薫や武藤嘉紀のように後に欧州で活躍するような選手たちでも、慎重を期して大学進学を選択して来た。

 ユースに所属する選手は、現実的には同じクラブで昇格を目ざすしかないが、高体連所属で高評価を得られれば複数のクラブから選択することも可能になる。また最近は欧州での日本人選手たちへの評価も高まっており、例えば2023年に神村学園からボルシアMGに加入した福田師王は、セカンドチームで経験を積み、すでにトップチームに定着しつつある。
 あるいは一昨年度の高校選手権でベスト4に進出した國學院久我山の塩貝健人のように、慶応大在籍中に横浜F・マリノスで活躍し、今度は休学してオランダでプロになる大胆な選択をする選手も現れた。

 今年度の選手権では出場全48校中、半分の24校がプレミアか、2部も含めたプリンスリーグで戦っていたが、塩貝のように高校生活の日常が東京都(T1)でも、Jリーグ、さらには欧州まで飛躍していくタレントが育って来る。それは日本の育成環境の多様性を示し、こうした著しい広範な底上げも大会の魅力になっているのかもしれない。

 今年度もプレミア勢が順当に実力を発揮する一方で、神奈川県1部リーグ7位の東海大相模がベスト4に進出し、プリンス昇格を逃した堀越も2年連続でベスト8に到達した。優勝した前橋育英も序盤は薄氷を踏む思いで、2回戦では愛知県リーグ4位の愛工大名電に2点のリードを追いつかれ、PK戦では最終キッカーに決められれば敗退という局面まで追い込まれている。こうした状況を見ても逸材はどのカテゴリーに潜んでいても不思議はなく、堀越の2年生エース、三鴨奏太などは3回戦で1試合4ゴールの活躍を見せ、得点王に輝いた。
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