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物足りないパリ世代の突き上げ。東京世代への依存が続けば、いつか森保Jは下降線を辿るかもしれない...

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2024年06月13日

特定の年齢層に偏れば活性化はされない

ミャンマー戦で代表デビューを飾った鈴木唯。6月シリーズで注目を集めた1人だったが、思うようなインパクトは残せなかった。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 日本代表の6月シリーズが終わり、ご存じの通り、森保ジャパンは6日のミャンマー戦と11日のシリア戦で、それぞれ5-0で圧勝した。指揮官は攻撃的3バックのテストに踏み切り、堂安律(フライブルク)や中村敬斗(スタッド・ドゥ・ランス)らアタッカーのウイングバック起用が奏功。上田綺世(フェイエノールト)や小川航基(NEC)らFW陣もゴールを挙げるなど、収穫の多い活動となった。

 ただ、気になるのは、パリ五輪世代の鈴木唯人(ブレンビー)がシリア戦でベンチ外になったこと。長友佑都(FC東京)、前田大然(セルティック)とともにスタンドから久保建英(レアル・ソシエダ)らの戦いを見守ることになったが、主力として躍動する同学年アタッカーの一挙手一投足を目の当たりにして、悔しさを覚えたことだろう。

 このタイミングで鈴木唯がA代表入りし、ミャンマー戦で途中出場から初キャップを飾ったことで、パリ世代の突き上げ加速に期待が高まった。が、堂安や南野拓実(モナコ)、鎌田大地(ラツィオ)ら年長者の壁はまだまだ高いようだ。

 6月シリーズで招集された26人を見ると、東京五輪世代が17人と圧倒的多数を占めていた。森保監督が自ら強化にあたった面々で東京五輪、2022年カタール・ワールドカップを戦ってきたのだから、彼らが次の26年北中米ワールドカップでも主軸になるのはある意味、当然の流れではある。
 
 しかしながら、特定の年齢層に偏ってしまうと、チームは活性化されないし、若返りも進まなくなってしまう。パリ世代以下のタレントがもっと出てきてほしいのだが、現状で計算できる戦力になっているのは久保1人。そこは物足りないと言うしかない。

 過去の代表を振り返っても、2002年日韓W杯で活躍した小野伸二、稲本潤一(南葛SC)らが円熟期を迎えるはずだった2006年ドイツW杯では、顕著なメンバー固定が災いし、惨敗を喫している。2010年南アフリカW杯で台頭した本田圭佑、長友らに依存した2014年ブラジルW杯でも結果が出なかった。

 特に後者はアルベルト・ザッケローニ監督が2013年コンフェデレーションズカップで世界の壁にぶつかった後、柿谷曜一朗(徳島)や大迫勇也(神戸)ら若手を抜擢。融合を図ったが、その時間が短すぎたという指摘もあった。

 だからこそ、次の最終予選では、パリ世代以下の台頭が一気に進み、戦力として計算できる人材が増えていく状況が望ましいのだ。

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