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9試合を終えて降格圏と勝点2差の16位。苦しむ川崎で脇坂泰斗、ゴミスらが語る復活への道とは

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2024年04月21日

「やり続けるしかない」

スコアレスドローで落胆する川崎の選手たち。ただサポーターはその背中を押した。写真:福冨倖希

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[J1第9節]川崎 0-0 東京V/4月20日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu

 9試合終えて2勝2分5敗の16位で、降格圏とは勝点2差。そして東京V戦では約12年ぶりとなる4試合連続のノーゴール。

 川崎が実に苦しんでいる。

 9節の東京V戦では、FW陣のパワーとスピードを生かそうと、エリソンと山田新を最前線に並べる4-4-2でスタートするも、前半途中に4-2-3-1へ戻してゲームを進めたが、最後までゴールが遠かった。

 開幕当初は得点も取れたが、複数失点も重なり、2節から3連敗も経験。そこで攻守のバランスを整える4-2-3-1へ布陣を変更し、5節のFC東京戦こそ3-0で快勝したが、その後は守備面は改善傾向にあるが、今度は攻撃のパワー不足というジレンマにハマっている(6節・横浜/△0-0、7節・町田/●0-1、8節・C大阪/●0-1、9節・東京V/△0-0)。

「チームとしてどう崩すか。そこをやっていくしかないのかなと思います」

 そう語るのはチームと苦楽をともにしてきた小林悠である。そんな小林は東京V戦への準備段階で、今季からキャプテンに就任した脇坂泰斗らとより意志をすり合わせるためにも、食事に行くと話していたが、脇坂は東京V戦後、こう口にした。

「まずひとつは自分らが引っ張っていく立場であるので、練習の声がけだったり、そういったところは徐々に変わってきていますが、一気にガラッと変わるのは、難しい部分もあると思います。それをやり続けるしかないですし、そうした意識がピッチで表われるように、自分らが良い雰囲気を作っていきたいと思います」

 東京V戦に向けた公開練習では、トレーニング場にチームの背を押す横断幕が掲げられ、いつも以上に選手らの声が響くなど、現状をどうにか脱却しようとの想いが伝わってきた部分もあった。

【動画】川崎×東京Vハイライト
 
 もっとも今季の開幕前にはムードメーカーの登里享平、周囲を叱咤激できる山根視来の両SBが新たなチャレンジへ移籍を選択し、その1年前には欠かせないリーダーで最終ラインの要であった谷口彰悟も海外挑戦。

 さらに本来はチームの中軸を担うはずであった守田英正、三笘薫、旗手怜央、田中碧らもすでに海を渡っており、これだけ主力が入れ替わっているだけに、ピッチ内外で改めてベース作りを求められるのは致し方ないことである。

 その点では鬼木達監督も、技術面や質の向上へ「やり続けるしかない」と語る。

 一方で、欧州での経験も豊富なバフェティンビ・ゴミスはポジティブな言葉を並べる。自身は昨夏の来日後、ゴールに恵まれていないが、怪我の影響でフランスへ一時帰国後、チームに復帰してからは練習試合で得点を挙げるなど、徐々に復調の気配を漂わせる。

「クオリティはあるチームですので自信を取り戻すことが大事だと思います。まず一勝を挙げることが自信を取り戻きっかけになるはずです。昨シーズンも苦しい時期があったわけですが、その後にしっかり立ち直って、トロフィー(天皇杯)を掲げて終わることができ、サポーターを喜ばせることができました。そういう結果を残せたという事実もあります。そしてサポーターの方々には感謝しています。こういう時期でもしっかり後押ししてくれています。

 自分はそれほど悲観をしていません。こういう状況でもハードワークを続けて自分の役割を果たすためにやっていくことだけだと思います。監督も非常に経験のある方なので、苦しい状況からも立ち直っていけるチームだと思います」

 20チーム制になった今季のJ1で、全38試合中の約4分の1が過ぎた時点でよもやの16位。危機感は大いに持つべきだろうが、目先の結果に走るチームになっては元も子もないだろう。

 今は耐え、クラブ一丸となって本気でひとつずつの課題に向き合っていく。今後の方向性を占う意味でも重要な局面にあるように映る。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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