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「歯を食いしばってやってきたからこそ、今がある」東京Vにレンタル中の山田楓喜、木村勇大へのサンガ曺監督の想い「応援しています」

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2024年03月30日

契約上の問題で今回は出場不可

今季は東京Vでプレーする山田楓(左)と木村(右)。レンタル元の京都の曺監督も2人の成長を期待している。写真:福冨倖希

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 3月のインターナショナルマッチデーが終わり、J1リーグが再開。29日の“金J”では、第5節・東京ヴェルディ対京都サンガF.C.が行なわれた。

 東京Vの染野唯月、京都の川﨑颯太というU-23日本代表の活動に参加したばかりの2人に注目が集まったが、強烈なインパクトを残したのは染野の方だった。

 この日の東京Vは、京都の強度の高い守備と縦への推進力に押され、前半から2点をリードされる苦しい展開を強いられたが、後半になって染野がPKで1点を返すことに成功。後半ロスタイムには、齋藤功佑の折り返しを染野が押し込み、同点弾をゲット。2-2に追いつくという劇的な幕切れとなったのだ。

 殊勲の染野だが、開幕から攻撃陣を形成してきた右MF山田楓喜、FW木村勇大の2人がレンタル元の京都との契約上の問題で今回は出場不可となったこともあり、多少なりともやりづらさはあったか。

「自分が先頭に立って戦わなきゃいけないし、試合を引っ張っていかなきゃいけない。誰がいないとかは関係なく、自分がコミュニケーションを取りながら試合を進めていければなと思ってやりました」と彼は自覚を口にした。
 
 とはいえ、やはり今季2点ずつを挙げている山田楓と木村が出場できる状況であれば、前半の試合運びや内容は違っていただろう。

「2人がいるヴェルディさんと対戦したわけじゃないので、一概に比較は難しいですけど、たぶん楓喜と勇大が出た時のストロング、逆に彼らがいない時のストロングを城福(浩)監督もきちんと整理されたと思う。どっちが良かったか悪かったかは何とも言えないですね」と、山田楓と木村を送り出している京都の曺貴裁監督はコメントした。

 ただ、前半に限って言えば、2人の不在が京都にプラスに働いたのは確か。実際、木村の最前線でのポストプレーと裏抜け、山田楓の左足キックの精度の高さとフィニッシュの迫力は、東京Vの大きな武器になっている。それがなくなったのはやはり城福監督にとっては痛かったと言わざるを得ない。

 今回は山田剛綺と染野を2トップに起用し、松橋優安を右MFに配置したが、迫力ある京都の守備への適応にかなり時間がかかった印象も拭えなかった。チームとして後半は巻き返したものの、前半からもっとゲームをコントロールできていれば、今季初勝利も夢ではなかったはずだ。

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