川崎サポと恩師への大きな感謝を胸に。鹿島の知念慶として誰よりも喜んだ古巣からの勝利

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2024年03月17日

ボランチの一角として9年ぶりの勝利に貢献

FWながら今季はボランチを務める知念。能力の高さを示している。写真:鈴木颯太朗

画像を見る

[J1第4節]鹿島 2-1 川崎/3月17日/県立カシマサッカースタジアム

 鹿島が川崎に9年ぶりの勝利を掴んだ一戦、誰よりも喜びを噛みしめる男がいた。

 本来はストライカーながら、今季はボランチとして中盤の強度アップに貢献している知念慶である。

 知念と言えば、愛知学院大から2017年に川崎に入団し、2022年まで5シーズンに渡ってプレー(2020年は大分へレンタル移籍)。17年に就任した鬼木達監督の下で研鑽を積み、昨季、鹿島への移籍を決断していた。

【動画】川崎の先制弾&鹿島・鈴木の逆転弾!!
 
 そんな思い入れの強い古巣との一戦、知念は佐野海舟とボランチを組み、勝手知ったる川崎の選手たちと激しくマッチアップ。2-1での勝利に貢献し、「やっぱりチームで誰よりも嬉しかったですし、自信にもつながったので、継続していきたいです」と想いを口にした。

 そして試合後には改めて川崎のサポーターへ挨拶、今は鹿島のために戦う男であるが、改めて古巣の素晴らしさも再確認した。

「本当に移籍した選手なのに、いまだにこうやって温かく応援してくれて、その想いはすごく伝わってきました。今日も(自分の)ユニホームを持ってきてくれている人やゲーフラを掲げてくれている人たちもいて、グッとくるものがあって。フロンターレというチームは温かいですし、選手を大事にしてくれる。本当に嬉しいですし、改めて素晴らしいサポーター、素晴らしいチームだなと感じました。

 ただ勝負事ではあるので。今日は勝って成長した姿を見せられたというのもひとつ嬉しかったです」

 また鬼木監督への想いもこう明かしてくれた。

「やっぱりオニさんもボランチをやっていたし、自分のことを一番知ってくれている監督なので、ちょっとは成長した姿を見せられたなら良かったですね」

 その恩師とは試合後に挨拶ができなかったとし、「話したいことは一杯あるんです。でも今日は結果がこうなったので、ちょっと話しづらいところもあって、そのまま帰ろうかな」と、少し寂しそうな表情も浮かべ、ミックスゾーンを後にした。

 しかし、直後には知念の姿を見つけた鬼木監督がバスから降り、無事に再会。ふたりの会話を聞くことはできなかったが、柔和な表情が印象的だった。

 奇しくも、この日は知念の29歳の誕生日。忘れられない一戦になったはずだ。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

【記事】「面白い。自分にはないものを持っている」天才・小野伸二が“スゴい”と認めた森保ジャパン戦士は?「本当に上手」

【PHOTO】ゲームを華やかに彩るJクラブ“チアリーダー”を一挙紹介!

【記事】【森保ジャパンの最新序列】三笘&伊東が不在の2列目に注目。復帰の長友と小川は何番手?
 
【関連記事】
「面白い。自分にはないものを持っている」天才・小野伸二が“スゴい”と認めた森保ジャパン戦士は?「本当に上手」
【森保ジャパンの最新序列】三笘&伊東が不在の2列目に注目。復帰の長友と小川は何番手?
【大岩ジャパンの最新序列】荒木の起用法は? 国内組中心の編成で気になる3つのポイント
「僕はもっと決まりごとがあってもいいと思う」アジア杯で問題噴出の日本代表、主将の遠藤航が語った課題「最終的に決めるのは監督。ずっと選手たちに言っている」
「また観たいかっていうと観たくない」小野伸二、“ファンタジスタが消えた”現代サッカーに本音。中村俊輔の「生きにくくなった」に同調

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ