ガンバ遠藤保仁コーチがもたらす2つの効果。倉田秋は実感「空気感は去年とは違う」

カテゴリ:Jリーグ

河治良幸

2024年01月23日

現役さながらの良質なキック

今季からG大阪のコーチに就任した遠藤。全体の練習をサポートしながら、タイミングを見て選手たちにアドバイスする。写真:河治良幸

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 沖縄県の中城でキャンプを行なっているガンバ大阪。昨シーズンは16位という結果で、“降格枠は1”というレギュレーションに救われたところもある。今季はダニエル・ポヤトス監督の2年目で、山田康太や中谷進之介といったタレントが加入して、チームとして活気があるなかでも、目を引くのは“ヤットさん”こと遠藤保仁コーチの姿だ。

 横浜フリューゲルスでプロデビュー、そこから京都パープルサンガ(現・京都サンガF.C.)を経て、2001年から19年半に渡り、ガンバ大阪の栄光を築いてきた遠藤コーチは、昨年までの3年半、ジュビロ磐田でプレーし、年明けに電撃的な引退発表をしたばかり。コーチ就任がリリースされたのは、1月12日に行なわれた新体制発表の3日前だった。

 基本的には、ポヤトス監督や参謀のマルセル・サンツヘッドコーチを中心としたメニューをこなすなかで、髙木和道コーチ、上村捷太コーチとともに全体をサポートしたり、グループ分けの1つを見たりといった役割だ。ただ、やはり選手にボールを渡す時にビシッとつけるキックなどを見ていると、現役時代を彷彿させるものがある。

 全体の練習をサポートしながら、本当にちょっとしたところで声掛けをするシーンもよく目につく。筆者が取材に訪れた日には、FWの食野亮太郎をつかまえて話し込んでいた。食野に聞くと「現役の時にヤットさんが自分に対して感じていたこと、縦プレーをしていたことも言ってもらえたので。今シーズンはそれを多く出していければ」と語ってくれた。
 
「僕はもうパスを出せる選手に、ここにくれっていうふうにアクションで示してきたので。ヤットさんは特に現役時代、そういうところをいっぱい見てくれた」

 昨シーズンの司令塔的な存在だった山本悠樹は川崎フロンターレに移籍したが、柏レイソルから山田康太が加わり、セレッソ大阪から鈴木徳真も来た。そうした出し手と受け手の両方がどう生きることで、良い攻撃が生まれるか。そういう意味でも“ヤットさん”の存在は大きなものになりそうだ。

 鈴木は加入して間もないが、さっそく遠藤コーチにアドバイスを求めたという。「ちっちゃい頃からプレーを見さしてもらっているという話をして、こういうプレーってどうしたらいいんですかというのは聞いたりさせてもらいました」と鈴木。山本が抜けた状況で、イスラエル代表のMFネタ・ラヴィと同じく、攻守のバランスを取りながら、中盤の底からゲームを組み立てる役割を担いそうだが、遠藤コーチは心強い存在だろう。

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