【U-23女子代表】なでしこジャパンに一縷の光を灯す猶本の躍動。最終予選裏のラ・マンガ国際大会で輝く

カテゴリ:日本代表

松原 渓

2016年03月08日

リオ五輪最終予選メンバーからの落選から一転、スペインの地で持ち味を発揮する。

ラ・マンガでは全3試合に先発出場した猶本。攻守に存在感を見せつけた。(C) Getty Images

画像を見る

 青々とした芝生に陽光が眩しく反射し、地中海からの強い海風が吹きつける。
 
 大阪でリオ五輪出場を懸けた最終予選が行なわれているなか、リゾート地として知られるスペイン・ムルシア州のラ・マンガでは、例年通り「ラ・マンガ国際大会」という女子サッカーのユース年代の国際大会が開催された。
 
 3月2日から3月6日に行なわれたこの大会で、U-23日本女子代表は輝きを放った。第1戦のノルウェー戦を4-0で制すと、続くスウェーデン戦は2-0、最終戦のドイツ戦には1-0で勝ち、3連勝を収めた。すべての試合で日本は相手の倍以上のシュートを放つなど結果だけでなく内容も伴った勝利だった。
 
 チームを率いたのは、U-20日本女子代表の指揮も執る高倉麻子監督。2年前のU-17女子ワールドカップで“リトルなでしこ”を世界一に導いた智将は、短期間でチームにある共通意識を植え付けた。それが、一人ひとりが判断スピードを上げ、ピッチを広く使ってテンポよくパスを繋ぐこと。そこにリズムの変化と攻撃のギアチェンジを加え、相手を翻弄した。
 
 このチームでキャプテンを務めたのは、猶本光だ。
 
 猶本はリオ五輪最終予選の直前合宿に参加していたが、25日に発表された最終メンバー20人には入れず。しかし、直後にラ・マンガ国際大会への参加が決定し、悔しさは新たなモチベーションに変わった。
 
「海外の選手と対戦する感覚は、日本でプレーする時とはコンタクトの強さや足のリーチの長さ、スピード、裏に蹴って来るタイミングが違う。ラ・マンガに来て、国際経験を積めたことに感謝しています」
 
 今大会、猶本はボランチで全試合に先発し、攻守で躍動した。視野の広いボール捌きでゲームを組み立て、ノルウェー戦ではFW顔負けの飛び出しから先制ゴールも決めた。なかでも3戦目のドイツとの対戦には特別な思いで臨んだという。
 
「今回、ドイツは20歳以下のチームで来ていると聞きました。ドイツには20歳以下のワールドカップで負けているので、絶対に負けたくないんです」
 
 2012年に日本で行なわれたU-20女子ワールドカップ準決勝、スピード、パワー、ゲーム運び、すべてにおいて日本はドイツに圧倒され、0-3と文字通りの完敗を喫した。試合終了の笛が鳴ると、猶本はしばらく立ち上がれなかった。
 
「世界ってこういうものなんだ、と知りました。もっと上手くなりたいです」
 
 試合後に泣きはらした目で語ったそのあどけない表情は、3年の時を経て凛々しいリーダーの顔に変わっていた。今大会では体格差のあるドイツに対し、コンタクトプレーを恐れずに身体を張り、無失点勝利に貢献。90分間声を張ってチームを鼓舞し、守備をサボる味方には容赦なく喝を入れた。
 

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト サッカーダイジェスト責任編集
    2月12日発売
    データ満載のNo.1名鑑
    2020 J1&J2&J3
    選手名鑑
    56クラブを完全収録!!
    詳細はこちら

  • 週刊サッカーダイジェスト サッカーダイジェスト4月9日号
    3月26日発売
    2020年シーズン
    J1&J2全40クラブの
    陣容解剖
    &2大注目ポイント
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ワールドサッカーダイジェスト
    3月19日発売
    FC BARCELONA
    悩める名門は
    どう変わるべきか?
    バルセロナ再興計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVol.30
    1月17日発売
    完全保存版!
    第98回高校選手権
    決戦速報号
    静岡学園が24年ぶりV
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ