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森保ジャパンで一気の地位確立。オランダでめきめきと力をつける菅原由勢、「連戦を戦い抜くタフさ」が最大の収穫

カテゴリ:海外日本人

元川悦子

2023年12月18日

欧州レベルの舞台を数多く経験

23年の森保Jで“最大の発見”と言われる菅原。不動の右SBとして躍動した。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

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 2023年3月に本格始動し、今年の10試合で8勝1分1敗という快進撃を見せた第二次森保ジャパン。2022年のカタール・ワールドカップに出場したメンバーを軸としたチーム作りが進むなか、新体制で一気に地位を確立したのが、右SBの菅原由勢(AZ)だ。

 2020年10月に行なわれたカメルーン戦の86分からピッチに立ち、初キャップを飾ってから2年半。今年3月のウルグアイ戦で初先発した菅原の頭脳的なポジショニングと攻守両面での貢献度の高さは、見る者の度肝を抜いた。そこから年内の7試合に出場した彼は、「2023年日本代表最大の発見」と言われ、チームを大いに活性化した。

 ドイツ、ペルー、チュニジアといった強豪国相手でもまったく物怖じしないのは、10代前半からの年代別代表経験と、欧州リーグでの積み重ねによるところが大だろう。

 ご存じの通り、名古屋グランパスのアカデミー時代の2015年からU-15代表に名を連ね、17年U-17W杯、19年U-20W杯に参戦。直後の19年夏に現所属のAZに移籍した。

 欧州1年目は現在フェイエノールトで指揮を執るアルネ・スロット監督のもとでプレー。右SBのみならず、右サイドハーフなどでもプレーした。そして20年12月からパスカル・ヤンセン現監督がコーチから昇格し、現在に至っている。つまり、菅原は今の監督と3年間共闘し、強固な信頼を勝ち得ているのである。

「2019年にオランダからオファーをいただいた時、『AZに行けば素晴らしいステップアップになるだろうな』という思いで移籍しましたけど、まさか1年目からヨーロッパリーグ(EL)に出て、マンチェスター・ユナイテッドとやれるとは思わなかったですね。

 2019年の名古屋ではベンチに入れるかどうかという状況で、むしろベンチ外のほうが多かった。そんな僕が半年も経たないうちにオールド・トラフォードのピッチに立ったわけだから驚きですよね。そのシーズンは(浅野)拓磨(ボーフム)君がいたパルチザンとも対戦しましたけど、本当に素晴らしい経験ができた。僕のキャリアの中でもすごく大事な時期だったなと感じますね」と、菅原は4年前を改めて述懐する。
 
 Jユースからトップ昇格したばかりの19歳の若手というのは、試合出場の機会を満足に得られず、自身の目標を見失いがちだ。菅原自身も落とし穴に落ちそうなこともあっただろう。

 それでも常に高い目標を設定し、それを叶えるために必要なことを徹底的にやり続ければ、そういうチャンスが舞い込んでくるというのを、身を持って実感したという。

 そこからAZで着実に基盤を固め、毎年のようにリーグの優勝争いに参戦。2020-21シーズンはEL、21-22シーズン以降は3年続けてカンファレンスリーグ(ECL)を戦っており、これだけ欧州レベルの舞台を数多く経験しているのは、今の代表でも菅原くらいだろう。

「エールディビジにはPSV、アヤックス、フェイエノールトがいて、自分が成長するうえで良い環境だったのは間違いないですけど、欧州の舞台を経験できたことは大きかった。やっぱり木日、水土と連戦を強いられるなか、高いパフォーマンスを出すというのは本当に大変。実際、この5年間で170~180試合はやっていますけど、僕自身が得た最大の収穫は、連戦を戦い抜くタフさだと思っています。

 超過密日程のなか、パフォーマンスを維持するコンディション調整ができるようになったのも大きいですね。すぐに試合が来るからメンタルも瞬時に切り替えないといけないし、次にやるべきことを明確化しないといけない。そこは上手くなりました」と、菅原は冷静に自分自身を客観視する。

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