親密な関係にある大物代理人メンデスの後押しを受ける。
「マドリードの次は天国しかない」
スペインの首都ではよくこんなことが言われる。「ここよりも素晴らしい場所など地上のどこにも存在しない」というわけだ。国際性豊かでホスピタリティーに溢れ、派手ではないが抗い難い魅力が多い、一度暮らしたら離れられない街なのである。
アトレティコ・マドリーのテクニカルディレクターを務めるイタリア人、アンドレア・ベルタにとっても、マドリードはまさにそういう場所だ。勝利、タイトル、成功、栄誉。「ロホ・ブランコ(赤と白)」な世界との関係は、ベルタにとって理想的と言っていい。
ベンチにはディエゴ・シメオネ、オフィスにはベルタとホセ・ルイス・カミネロ(スポーツディレクター)。彼らの連携がA・マドリーという機械を完璧に、時には憎むべきレアル・マドリーをも上回るレベルで機能させている。
どうやらイングランドの人々もそれに気付いたようで、プレミアリーグの複数のクラブが、ベルタに興味を持っている。
とりわけ招聘に躍起になっているのが、マンチェスター・ユナイテッドだ。ルイス・ファン・ハール現監督に見切りを付けて、早くも来シーズンの新体制作りに着手したマンチェスター・Uは、ジョゼ・モウリーニョを新監督に迎えることになるだろう。両者はもう何週間も前から水面下で交渉を続けており、すでにレールは敷かれている。
ただし、モウリーニョがシーズン途中の就任を望んでいないため、契約書にサインするのは今シーズン終了後になるだろう。そして、そのモウリーニョとともにチームを取り仕切るディレクターの第一候補に挙がっているのが、他でもないベルタだ。
移籍専門記者によるマンチェスター・Uの強化部門解説「ウッドワードCEOは代理人たちに“カモ”にされている」
ベルタはモウリーニョのエージェントである大物代理人ジョルジュ・メンデスと、以前から親密な関係にある。2月3日に実現したジャクソン・マルティネスの移籍ディール(A・マドリー→広州恒大)も、仕切ったのはメンデスとベルタだった。
すでにユナイテッドからのオファーは提示されており、ベルタは向こう数週間のうちに最終的な返事をしなければならない。はたしてマンチェスターは、ベルタにとって「新しい天国」になるのか。
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、移籍マーケットの専門記者という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にグアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち、しかもしっかり裏が取れるまでは決して情報を出さない。発信するニュースはすべてガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではない。
スペインの首都ではよくこんなことが言われる。「ここよりも素晴らしい場所など地上のどこにも存在しない」というわけだ。国際性豊かでホスピタリティーに溢れ、派手ではないが抗い難い魅力が多い、一度暮らしたら離れられない街なのである。
アトレティコ・マドリーのテクニカルディレクターを務めるイタリア人、アンドレア・ベルタにとっても、マドリードはまさにそういう場所だ。勝利、タイトル、成功、栄誉。「ロホ・ブランコ(赤と白)」な世界との関係は、ベルタにとって理想的と言っていい。
ベンチにはディエゴ・シメオネ、オフィスにはベルタとホセ・ルイス・カミネロ(スポーツディレクター)。彼らの連携がA・マドリーという機械を完璧に、時には憎むべきレアル・マドリーをも上回るレベルで機能させている。
どうやらイングランドの人々もそれに気付いたようで、プレミアリーグの複数のクラブが、ベルタに興味を持っている。
とりわけ招聘に躍起になっているのが、マンチェスター・ユナイテッドだ。ルイス・ファン・ハール現監督に見切りを付けて、早くも来シーズンの新体制作りに着手したマンチェスター・Uは、ジョゼ・モウリーニョを新監督に迎えることになるだろう。両者はもう何週間も前から水面下で交渉を続けており、すでにレールは敷かれている。
ただし、モウリーニョがシーズン途中の就任を望んでいないため、契約書にサインするのは今シーズン終了後になるだろう。そして、そのモウリーニョとともにチームを取り仕切るディレクターの第一候補に挙がっているのが、他でもないベルタだ。
移籍専門記者によるマンチェスター・Uの強化部門解説「ウッドワードCEOは代理人たちに“カモ”にされている」
ベルタはモウリーニョのエージェントである大物代理人ジョルジュ・メンデスと、以前から親密な関係にある。2月3日に実現したジャクソン・マルティネスの移籍ディール(A・マドリー→広州恒大)も、仕切ったのはメンデスとベルタだった。
すでにユナイテッドからのオファーは提示されており、ベルタは向こう数週間のうちに最終的な返事をしなければならない。はたしてマンチェスターは、ベルタにとって「新しい天国」になるのか。
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、移籍マーケットの専門記者という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にグアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち、しかもしっかり裏が取れるまでは決して情報を出さない。発信するニュースはすべてガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではない。