現地ベテラン記者が香川真司を密着レポート「“香川抜きでもやっていける”は大きな間違いだ!!」

カテゴリ:連載・コラム

マルクス・バーク

2016年02月18日

今夏、香川の新たなライバルになりうる選手が加入する。

21節のハノーファー戦で公式戦3試合ぶりに先発出場した香川だが、自身の価値を証明できず……。(C)Getty Images

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 1-0で勝利したブンデスリーガ21節のハノーファー戦で、香川真司は公式戦3試合ぶりに先発復帰を飾った。しかし、35%というツヴァイカンプフ(1対1の競り合い)の勝率が示すとおり、この一戦で自身の価値を完全に証明できなかった。
 
 18日のポルト戦(ヨーロッパリーグ)では、おそらくベンチスタートになるだろう。それは、ハノーファー戦で示唆されている。この一戦でトーマス・トゥヘル監督は、主力のゴンサロ・カストロとヘンリク・ムヒタリアンを途中で下げて休ませたのに対し、香川を最後まで“プレーさせた”。
 
 21節終了現在で2位のドルトムントは今週末、アウェーでレバークーゼンと戦う。3位につける難敵だが、勝点差は13ポイント。残り13試合で勝点を取りこぼしつづけない限り、追い抜かれることはない。
 
 一方で、首位バイエルンとの勝点差は8ポイント。その絶対王者との差が縮まる可能性がやや高まったのが、21節だった。バイエルンのCB陣に、ジェローム・ボアテングら故障者が続出していたからだ。しかし、彼らは危なげなくアウクスブルクを3-1で撃破。仮に負けていれば、優勝争いが今一度白熱していたかもしれない。
 
 バイエルンの強さを考えると、首位の座は揺らがない。もっとも、そうした状況は香川にとってプラスに転じる。ドルトムントのリーグ制覇が難しく、チャンピオンズ・リーグの出場権獲得がほぼ確実なら、少なくともブンデスリーガでは出番をもらえるはずだからだ。
 
 そんな香川の新たなライバルになりうる選手が、2月中旬にスペイン2部のオサスナから移籍金370万ユーロ(約5億1800万円)で獲得し、夏に合流するMFミケル・メリノだ。
 
 昨夏に行なわれたU-19欧州選手権の優勝に貢献したこの若きスペイン代表は、6番(アンカー)タイプながらトップ下やインサイドハーフにも対応可能。このメリノに加えて、夏にはさらなる中盤の強化がありうるだけに、香川にはできるだけ早く前半戦のような輝きを取り戻してもらいたい。
 
 まだ本気で心配する必要はないとはいえ、香川の後半戦の状況は考えものだ。また、パフォーマンスの低下が、メディアにほとんど指摘されない点も気がかり。20節のヘルタ・ベルリン戦でメンバー外になった時に少し取り上げられたものの、現在は「香川抜きでもやっていける」というニュアンスの記事が目につく。
 
 しかし、それは間違っている。コンディションの良し悪しに関わらず、香川はチームに不可欠な存在で、タイトルを獲得するうえでのキーマンなのだ。
 
 私は、こう思う。香川自らがイニシアチブをとり、インタビューなどを通して自分に注目を集めるように振る舞ってもいいのではないかと。
 
文:マルクス・バーク
翻訳:円賀貴子
 
【著者プロフィール】
Marcus BARK(マルクス・バーク)/地元のドルトムントに太いパイプを持つフリージャーナリストで、ドイツ第一公共放送・ウェブ版のドイツ代表番としても活躍中。国外のリーグも幅広くカバーし、複数のメジャー媒体に寄稿する。1962年7月8日生まれ。
 

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