９月16日、日本代表のエース三笘薫を擁するブライトンと、屈指の名門マンチェスター・ユナイテッドが激突する。

　昨季からプレミアリーグを一部無料生中継することで話題を呼んだ『ABEMA』にて、無料生中継する注目の大一番を前に、同リーグをこよなく愛し、この試合の解説を務める鄭大世氏にインタビューを敢行。市場価値50億円とも言われる三笘や、世界最高峰のリーグの魅力を存分に語ってもらった。

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――あのディエゴ・マラドーナを彷彿とさせる衝撃の独走ゴールを奪うなど、三笘選手の勢いが止まりません。テセさんの目にはどう映っていますか。

「これだけ成功できたのは、客観視、俯瞰視できている部分が大きいです。人の話をしっかり聞くので、自分が外から見えている。もちろん、才能もありますが、自分の武器を磨くことが１番大事だと分かっていて、自分を客観視できる能力が長けていることですね。

　プレーの部分で言ったら０→100ができて、100→０もできるところ。もちろん０→100が他の人より早いんだけど、100から0に止まれるし、またそこから０→100に行けるので、緩急の付け方がすごく上手なところがプレミアでも通用している理由だと思う。

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　あとは１対１に固執しないとこですね。ドリブラーは１対１で抜いてこそ、自分の価値を見出す生き物なんですけど、三笘はドリブラーの枠を完全にはみ出ていて、『こう来たら周りを使ってワンツーで抜ける』みたいな。それで味方に点を取らすところが、やっぱり人とは違って、他のサイドハーフと差別化できるところですね。もちろん守備もちゃんと頑張っていて」
 

――三笘選手は開幕から４試合を終えて、１ゴール・３アシストをマークしています。プレミアリーグ１年目の昨シーズンと比べてどうですか。成長した部分は？

「変わらずやってるなと思いますね。去年が多分、最高のシーズンを送ったと思うんですよ。期待されてないなかで、数試合で一気にスターダムにのし上がって、みんなが完全に警戒する対象になって。普通だったら何年間かかけて進んでいく道を本当に最短で、半年、７、８か月で。全ての道筋を通って活躍して、警戒されて、抑え込まれて、また緩んで、また活躍する工程を踏んでいる。

　サポーターとしてはビッグクラブ移籍を望んでいた人もいると思うし、僕もそうなったらちょっと面白いなと思ったんですけど、でもやっぱり…。自分は高卒では（川崎）フロンターレに通じないと感じて、オファーを断って大学に行く選択ができる人はほぼいないと思うんですよ。プロの、フロンターレのオファーを貰ってるのに行ってるから。それを今、全く同じことやってるなと感じますね。

　ビッグクラブのオファーは、名前が挙がってる以外でも絶対にあると思うんですよ。メディアにバレてない、リークされてない情報も。それでも彼は、ブライトンでもう１年活躍することが自分のキャリアと成長にとって１番だと。だからこそ、今年もちゃんと冷静に自分の武器をしっかり見せつけて。『決定力が課題だ』と本人も言っていたように、まだ１点で多く点は取れてないですけど、アシストでの貢献度もさらに上がってるところを見ると、まだまだここから伸びていくんだろうと感じますね」

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