セレソンの監督人事に異論・反論が沸騰!チッチ前指揮官から現役代表戦士まで…「ジニスを“接ぎ木”にするのは間違い」「ブラジル人であるべき」【現地発】
カテゴリ:ワールド
2023年07月13日
アンチェロッティは1年後、本当にブラジルへ来るのか
2022年のカタール・ワールドカップ後にチッチが退任して以来、セレソン(ブラジル代表)の監督のポジションは空席だった(今年3月と6月の強化試合は、ブラジルU-20代表のラモン・メネゼスが臨時監督を務めた)。
7月4日、ブラジルサッカー連盟(CBF)は「フェルナンド・ジニス(フルミネンセ監督)が1年間、チームを指揮し、来年6月に開幕するコパ・アメリカからカルロ・アンチェロッティ(現レアル・マドリー)が監督に就任する」と発表した。
翌5日、ジニスが記者会見を行ない、「セレソンを率いるのは大きな誇り」、「当面、クラブと代表の監督を兼任する。クラブにいるときはクラブに100%、セレソンにいるときはセレソンに100%の精力を注ぐ」、「アンチェロッティのことは気にせず、自分のスタイルをチームに植え付ける」などと語った。
この件について、ブラジル国内では異論、反論が沸騰している。
【PHOTO】2023年夏の移籍市場で新天地を求めた名手たちを一挙紹介!
7月4日、ブラジルサッカー連盟(CBF)は「フェルナンド・ジニス(フルミネンセ監督)が1年間、チームを指揮し、来年6月に開幕するコパ・アメリカからカルロ・アンチェロッティ(現レアル・マドリー)が監督に就任する」と発表した。
翌5日、ジニスが記者会見を行ない、「セレソンを率いるのは大きな誇り」、「当面、クラブと代表の監督を兼任する。クラブにいるときはクラブに100%、セレソンにいるときはセレソンに100%の精力を注ぐ」、「アンチェロッティのことは気にせず、自分のスタイルをチームに植え付ける」などと語った。
この件について、ブラジル国内では異論、反論が沸騰している。
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前監督のチッチは「セレソンの監督はブラジル人であるべき」と主張し、ブラジル人指導者の多くは同じ意見だ。
フットボール好きで知られるルーラ大統領までが、「イタリア代表は、2大会続けてワールドカップ出場を逃している。アンチェロッティは、先にイタリアの問題を解決するべきではないか」と口を挟む。
アンチェロッティの資質を疑問視する声はほとんどないが、ジニスに関しては、
「ビッグタイトルを獲得しておらず、実績不足」(元ブラジル代表MFネト)
「クラブと代表の監督を兼任すれば、どっちつかずになる」、「スタイルが異なる二人の監督を“接ぎ木”にするのは間違い」(いずれも元ブラジル代表FWワルテル・カーザグランジ)
という見方がある。
「この件について、アンチェロッティとレアル・マドリーは沈黙したまま。本当に1年後、ブラジルへ来るのか」と疑う声も少なくない。
一方、レアル・マドリー所属でジニスとも面識があるブラジル代表CBのエデル・ミリトンは、「二人とも傑出した監督で、素晴らしい人物」と賛同する。
ジニスは9月に始まる2026年ワールドカップ南米予選から指揮を執る。年内は計6試合を予定。その結果次第では、再び議論が沸騰するはずだ。
文●沢田啓明
【著者プロフィール】
1986年にブラジル・サンパウロへ移り住み、以後、ブラジルと南米のフットボールを追い続けている。日本のフットボール専門誌、スポーツ紙、一般紙、ウェブサイトなどに寄稿しており、著書に『マラカナンの悲劇』、『情熱のブラジルサッカー』などがある。1955年、山口県出身。
「賢いんですよ」“デュエル王”遠藤航がボールを奪いづらい選手は? 内田篤人は回答に驚き「えっ、あいつ取りにくいの?」
フットボール好きで知られるルーラ大統領までが、「イタリア代表は、2大会続けてワールドカップ出場を逃している。アンチェロッティは、先にイタリアの問題を解決するべきではないか」と口を挟む。
アンチェロッティの資質を疑問視する声はほとんどないが、ジニスに関しては、
「ビッグタイトルを獲得しておらず、実績不足」(元ブラジル代表MFネト)
「クラブと代表の監督を兼任すれば、どっちつかずになる」、「スタイルが異なる二人の監督を“接ぎ木”にするのは間違い」(いずれも元ブラジル代表FWワルテル・カーザグランジ)
という見方がある。
「この件について、アンチェロッティとレアル・マドリーは沈黙したまま。本当に1年後、ブラジルへ来るのか」と疑う声も少なくない。
一方、レアル・マドリー所属でジニスとも面識があるブラジル代表CBのエデル・ミリトンは、「二人とも傑出した監督で、素晴らしい人物」と賛同する。
ジニスは9月に始まる2026年ワールドカップ南米予選から指揮を執る。年内は計6試合を予定。その結果次第では、再び議論が沸騰するはずだ。
文●沢田啓明
【著者プロフィール】
1986年にブラジル・サンパウロへ移り住み、以後、ブラジルと南米のフットボールを追い続けている。日本のフットボール専門誌、スポーツ紙、一般紙、ウェブサイトなどに寄稿しており、著書に『マラカナンの悲劇』、『情熱のブラジルサッカー』などがある。1955年、山口県出身。
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