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昌平撃破の立役者、浦和南の伊田朋樹はまさに超高性能なゴール製造機! 伝統校の10番が正確キックを武器に快進撃を牽引【総体予選】

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2023年06月15日

埼玉県予選の準決勝で波乱

武器のキックで浦和南の快進撃を牽引している伊田(10番)。写真:安藤隆人

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 インターハイ埼玉県予選の準決勝で波乱が起こった。プレミアリーグEASTに所属し、優勝候補の筆頭である昌平を伝統校の浦和南が撃破したのだ。

 この金星の立役者となったのが、浦和南で10番を背負うMF伊田朋樹だ。豊富な運動量を生かした守備とドリブルを駆使し、右サイドの要となっている伊田の最大の武器は、右足から放たれる正確無比なキックにある。

 昌平戦でチームが挙げた2ゴールは、ともに伊田のプレースキックから生まれた。

 0-1で迎えた48分、獲得した右FKのキッカーを務め、「ゴールキーパーとディフェンダーの間に速いボールを入れれば、何か起こると思った。ファーに味方が飛び込んでくるのはわかっていたので、ゴールキーパーとディフェンダーが触れられないボールを蹴ろうと思った」と、狙い通りに右足のインスイングでボールを強烈に叩いた。

 ボールは、ゴール前に雪崩れ込んだ選手に対応しようとした昌平の守備陣を嘲笑うかのように、ファーサイドのスペースに飛び込んだDF橋本優吾のもとにピタリと届いた。橋本がダイレクトで中央に折り返すと、これをFW掛谷羽空がゴールに押し込んだ。
 
 さらに65分には、右CKを得ると、「相手がゾーンで守ってきたので、ニアの2枚を越して、その奥で合わせられるボールを入れました」と、伊田はニアのストーンの裏側に落とすようなライナーのボールを蹴り込んだ。

 ボールは狙い通りニアを越えて、GKと2枚の奥にいた昌平CB田尻優海の前に飛び込んだFW志田出帆のもとに飛んでいったが、志田はうまく合わせられず、田尻がヘッドでクリア。しかし、クリアの先に待ち構えていたMF牛田晴人が鮮やかなダイレクトボレーを叩き込んで逆転に成功した。

 後半終了間際の80分に同点弾を浴びるが、延長戦の末に2-2で突入したPK戦を4-2で制した。試合後、伊田はこう胸を張った。
 
「上のレベルに行けば行くほど、1本のセットプレーが勝敗を分けるからこそ、僕は1本1本にこだわりを持ってやっています」
 
 この言葉通り、今大会で伊田のキックは猛威を振るっている。1回戦(2-0)では難敵である立教新座を相手に2ゴール全てに絡むと、山村国際との2回戦(5-0)では直接FKとCKを直接叩き込んで2得点をマーク。FKからアシストも記録した。
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