ユベントスのマッシミリアーノ・アッレーグリ監督がナーバスになっているようだ。

『Gazzetta dello Sport』紙によると、４月26日のコッパ・イタリア準決勝第２レグの試合後、アッレーグリはインテル陣営に暴言を吐いていたようだ。ロッカールームに向かうなかで、インテル首脳陣に「お前らはクソったれだ。どうせ６位で終わるさ」と言い放ったという。

　もともと激しいライバル関係にあるユーベとインテルだが、先日から特に緊張が漂っているのは周知のとおりだ。

　３月のリーグ戦での対戦時には、試合後にダニーロ・ダンブロージオとパレデスがいさかいを起こし、両者にレッドカードが出されている。ロメル・ルカクがユベントス・サポーターに人種差別されたことが話題となったコッパ・イタリア準決勝第１レグでも、やはり試合後にフアン・クアドラードとサミル・ハンダノビッチが揉め、両者に出場停止が言い渡された。

　この第１レグでも、アッレーグリはインテル幹部のダリオ・バッチンとの衝突が報じられていた。第２レグで指揮官が何にキレたかは不明だが、ユーベ時代から良好な関係だったジュゼッペ・マロッタCEOの存在にもかかわらず、インテル首脳陣を罵倒したことは注目されている。
 

　アッレーグリはロッカールームで自軍の選手たちのことも叱責したという。その中で「リーグ戦であいつらより上にならなきゃいけない。あいつらをチャンピオンズリーグに行かせちゃいけないんだ」と、打倒インテルの必要性を強調したようだ。

　ただ、フラストレーションの理由はインテルとの関係だけではないだろう。今季のユーベが苦戦し、指揮官への重圧は増すばかりだからだ。

　チャンピオンズリーグ（CL）で早々にグループステージ敗退となったユーベは、リーグ戦でもナポリの独走を許し、来季のCL出場さえも微妙な状況。加えて不正会計問題でアンドレア・アニェッリ前会長ら首脳陣が総辞職し、15ポイントのペナルティも科された。

　先日、いったんこの15ポイントは返却されたが、今後の裁判の行方は不透明な状況。現場としては、リーグ戦で少しでも順位を上げ、ベスト４まで勝ち残ったヨーロッパリーグとコッパ・イタリアでトロフィーを獲得し、少なくとも欧州への切符を手にすることが目標となっていた。

　だが、コッパ・イタリアで決勝進出を逃したのに加え、精彩を欠く内容には批判が浴びせられている。多方面からの批判が相次ぐなか、アッレーグリはいら立ちを募らせているのだろうか。

　アッレーグリは先日もレアンドロ・パレデスとの衝突が報じられ、４月23日のナポリ戦で０-１と敗れた際にも、「すごいな、お前らはスクデットを１つ勝ち取った」と言い放った様子が話題となった。通算６回のセリエA優勝を誇るアッレーグリの皮肉であることは言うまでもない。

　Gazzetta dello Sport紙は、解任を求めるサポーターも少なくないなか、クラブは２年の契約を残す指揮官を続投させる考えと報じている。だが、何よりも求められていた結果を出せず、プレッシャーが強まっているのは確かだ。ユベントスがどのように今シーズンを終えるか、注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】ユベントスMFがユニホームを挙げてしまい…交代ができず激怒するアッレーグリ監督

【PHOTO】日本代表を応援する麗しき「美女サポーター」たちを一挙紹介！