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【リーガ現地コラム】アトレティコの主役へ――。スペイン代表の中盤でも通用しうる超逸材オリベル

カテゴリ:連載・コラム

豊福晋

2015年12月11日

今夏の新戦力の目玉のひとりとして帰還。

アトレティコの縦に速いサッカーへの適応に苦しんでいる節はあるが、随所で見せる決定的なプレーは見事。完全開花が待たれる超逸材だ。 (C)Getty Images

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 おそらくは今シーズンのアトレティコ・マドリーでもっとも期待されていた若手逸材が、いよいよ頭角を現わしてきた。オリベル・トーレスである。

 昨シーズン、レンタル先のポルトで大活躍を見せたオリベルは、今夏の新戦力の目玉のひとりとして古巣に帰ってきた。

 攻撃の核だったアルダ・トゥランがバルセロナに移籍し、崩しの局面でアイデア不足に陥るのではないか。そんな懸念もあるなか、若いオリベル(現在21歳)には、高すぎる期待がかかっていた。

 周囲のそうした空気を感じ取ったのだろう。メディアやファンの予想とは裏腹に、ディエゴ・シメオネ監督はスター候補と言われるオリベルを、絶対的な先発の座に据えようとはしなかった。出場時間は与えるものの、どんな時もチアゴ、ガビ、コケの3人に次ぐ存在という絶対的なヒエラルキーを崩さなかったのだ。

「すべてを持っている。才能の塊だ」
 と、シメオネはオリベルを高く評価する。しかし安定感や運動量、インテンシティーの面でまだ足りない部分があるとも感じていた。彼の頭の中には、少しずつ時間を与えながら成長させる、そんな思いがあった。

 オリベルも監督の考えを理解している。
「シメオネは僕にこう言ってくれる。大事なのは出場時間ではない。ピッチに立った時に、どれだけクオリティーの高いプレーができるかだと」

 冬に入り、オリベルのプレーには結果が伴うようになってきた。

 コパ・デル・レイ5回戦のレウス戦でルシアーノ・ビエットのゴールを演出。リーガ・エスパニョーラ14節のグラナダ戦では、アントワーヌ・グリエーズマンに絶妙なラストパスを送った。とくにこのグリエーズマンへのパスは美しかった。左サイドからの横パスをダイレクトで縦のスペースへ。完璧なタイミングとスピードのボールを供給したのだった。

 アトレティコのOBで元ポルトガル代表のパウロ・フットレはこんな話をしている。
「チアゴの怪我が呼んだポジティブな側面がある。それは、オリベルがプレーする機会を増やし、結果を出したことだ。自信を深めたという意味でも、彼のためには良かった」

 フットレはオリベルを先発に固定するように訴えている。ファンも同じ気持ちだ。
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