6試合連続の終盤投入…あまりに対照的な「日本代表の本田」と「ミランの本田」

カテゴリ:海外日本人

白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

2015年11月22日

一度だけあった前を向いてのドリブルもあっさりと止められる。

ユーベ戦では84分からピッチに立った本田。しかし何もできずに試合終了のホイッスルを聞いた。(C)Getty Images

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 11月21日のセリエA13節。トリノで開催されたユベントス対ミランは、ホームチームが1-0で勝利した。(試合レポートはこちら
 
 8試合連続のベンチスタートとなった本田圭佑は84分、ニアングに代わってピッチへ。実質4-2-4にシフトしていたチームにあって、左ウイングの位置に入った。
 
 ファーストタッチは投入から約1分後。後方からのパスを受けて横にドリブルし、最終ラインにバックパスした。
 
 その約50秒後にはペナルティーエリア内に走り込み、右サイドでボールを受けたチェルチは本田を目がけてクロスを供給。しかしボールは、本田に届く前に敵DFにカットされた。
 
 88分には後方に下がって守備に参加し、L・アドリアーノとともにマルキージオをサンド。足に当ててボールを奪った。
 
 この試合で最大の見せ場は90分。アントネッリからのヘディングによるパスを半身の状態で受けると、ワンタッチでボナベントゥーラに捌く。そしてボナベントゥーラから折り返しをもらうと、前を向いてドリブルで仕掛けた。
 
 しかし、リトリートしていた前方のバルザーリ、さらに横から追ってきたリヒトシュタイナーに挟まれ、あっさりと止められた。
 
 結局、その後は一度もまともな状態でボールに触れられず、そのままタイムアップの笛を聞いた。
 
 本田にとって、試合終盤の出場はこれが6試合連続。もはやこの起用法がミランでの「フォーマット」になりつつある。
 
 イタリア各メディアが試合後の採点で「採点不能」とした通り、ロスタイムを合わせて9分間の出場で評価を下すのは簡単ではない。チームはあくまでも右サイドのチェルチを優先し、ほとんど左サイドにボールが回ってこなかったという事情もある。

【写真で振り返るユベントス対ミラン】

 しかし、1点ビハインドの展開で攻撃的ポジションに投入された「背番号10」なのだ。本田にはゴールやアシスト、もしくはそれらに繋がるプレーが求められていた。そして、前記した通り、そうした働きはゼロ。存在感は皆無だった。
 
 ライバルとなるチェルチとニアングが、この日も時折だが可能性を感じさせる打開を見せたことを考えれば、両者が怪我にでも倒れない限り、今後もベンチスタートが続く可能性が高い。
 
 先のシンガポール戦とカンボジア戦で連続ゴールを挙げて、少なくとも結果レベルでは日本代表における重要性を改めて示した本田。しかし、ミランでは相変わらず苦しい立場に置かれている。
 
文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)
 
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