ケルン対マインツはスコアレスドローに――武藤よりも大迫が存在感

カテゴリ:海外日本人

遠藤孝輔

2015年11月22日

ともに決定機を逃してゴールネットは揺れず。

ケルン対マインツ戦の結果&スタメン。

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武藤(右)はいつも通り精力的にピッチを走り回ったが、敵ゴール前ではケルン守備陣のハードマークに遭って大きな仕事はできなかった。(C)Getty Images

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 11月21日のブンデスリーガ13節。7位のケルンが本拠地ラインエネルギーシュタディオンに10位マインツを迎えた中位対決は、両軍ともに試合の流れを掴めないまま、スコアレスドローに終わった。
 
 ケルンにとって悔やまれるのは、DFライン裏に秀逸に飛び出したFWホジナーのペナルティーエリア内でのシュートミス(7分)。MFレーマンが中盤の高い位置でボールを奪い、決定機を作り出したこのチャンスをモノにしていれば、試合展開はまた違ったものになっていたかもしれない。
 
 対するマインツは主将バウムガルトリンガーが3試合ぶりに戦列に戻った影響が大きく、過去2試合より中盤でのボール回しがスムーズに。しかし、攻撃の最終局面で創造性を欠き、マッリが19分、26分とエリア外からミドルを狙ったが、相手GKホルンを脅かすには至らなかった。
 
 そのマッリとともに、チームの得点源となっている武藤は31分、左CKにうまく頭で合わせる。だが、そのヘディングシュートは枠のわずかに上へ。結局、マインツはハーフタイムを迎えるまで、一度も枠内シュートを放てない拙攻ぶりを露呈した。
 
 後半も立ち上がりに、ホームチームがチャンスを迎える。48分、相手のクリアーボールを拾った大迫が、エリア内に突進するCFモデストに絶妙な浮き球を供給。しかし、エースが至近距離から放ったシュートはポストに阻まれた。
 
 その直後、マインツが反撃に出る。マッリ、武藤、デ・ブラシスが絡み、最後はマッリがエリア内でシュート。ボールは枠外に逸れたが、ケルン守備陣を脅かした。
 
 拮抗した状況を打破すべく、最初に動いたのはケルンのシュテーガー監督。59分、アタッカーのツォラーをホジナーとの交代で投入し、大迫を右サイドハーフから2トップの一角に据えたのだ。
 
 これに呼応するかのように、マインツのシュミット監督も68分にカードを切る。68分、武藤を下げて、コルドバをピッチに送り出した。
 
 しかし、どちらの采配も功を奏さず、時間だけが過ぎていく。ケルンは試合終盤に左サイドハーフに入った大迫を、マインツはマッリを中心に、何度か相手ゴールに迫ったものの、最後までゴールをこじ開けることはできなかった。
 
 ともに畳み掛けるような攻撃を繰り出せなかったのは、不用意なパスミスなど“自滅”に拠るところが大きかった印象だ。
 
 最後に日本人アタッカーに言及するなら、武藤はピッチを激しく動き回るも、ゴール前では敵の厳しいマークに遭って不発。大迫はシュートに結び付くパスを2本通し、終盤には果敢なドリブル突破を見せるなど、本職ではない中盤のサイドで起用されながら、まずまずの存在感を発揮していた。
 
文:遠藤孝輔

中盤の左サイドで起用された大迫。パスとドリブルで何度か違いを作るなど、まずまずの存在感を見せた。(C)Getty Images

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