【CLポイント解説】不測の事態が生んだ「地味な主役」

カテゴリ:メガクラブ

豊福晋

2015年11月04日

パリSGのCBコンビはC・ロナウドをほぼ完璧に封じた。

R・マドリー対パリSG戦の結果&フォーメーション。

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ヴェッラッティの負傷で17分に突如出番が回ってきたラビオ(右)だが、ボールによく絡んでパリSGの攻撃にリズムを作った。(C)Getty Images

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 なぜ負けたのかわからないー―。
 
 試合後、パリSGのロラン・ブラン監督はそんな表情をしていた。
 
 無理もない。90分間を通して、内容ではパリSGがR・マドリーを圧倒していたからだ。
 
 しかし結果は1-0でマドリーの勝利。サンチャゴ・ベルナベウには、決勝トーナメント進出を決めた安堵と、内容面での不満という、ふたつの思いが渦巻いていた。
 
■ポイント1
ゴールに背中を向けたCFロナウド
 
 パリSGは最大の脅威であるC・ロナウドに仕事をさせなかった。この日のロナウドのポジションは1トップのCF。両サイドは右にイスコ、左にヘセという配置だ。
 
 CBのT・シウバとD・ルイスはロナウドとの距離を縮めてゾーンで対応。ほぼ完璧なパフォーマンスを見せた。
 
 ポイントは、ロナウドが1トップに入ったことで、ゴールに背中を向けてボールを受ける場面が多かったことである。
 
 印象的なシーンがふたつあった。
 
 32分、中盤から最前線のロナウドへ縦パスが入る。その瞬間、T・シウバが数メートル後ろから、絶妙のタイミングでさらうようにインターセプトした。
 
 あるいは52分。ボールを受けようと中盤に下がるロナウドに、D・ルイスはハーフェーラインまでついていった。
 
 後ろを向いたロナウドにはどこまでも距離を詰める。相手の脅威を消した、ふたりのブラジル人CBの妙だ。
 
 ロナウドはサイドでプレーする際には斜めのアングルでボールを受けるが、1トップでは背中を向けて受けるシーンがどうしても増えてしまう。彼にとっては、故障欠場したベンゼマのありがたみを感じた試合でもあったはずだ。
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