英国人記者が見た「“喋らない”モウリーニョ」。”少年との衝突事件”とその余波

カテゴリ:ワールド

スティーブ・マッケンジー

2015年10月30日

彼はほとんどの質問に「イエス」か「ノー」だけで受け答えした。

ウイットに富んだトークで楽しませてくるモウリーニョも、”少年との衝突事件”が報じられた後の公式会見では不機嫌さを隠さなかった。

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 プレミアリーグ所属のチェルシーは、サリー州コブハムにある練習場でプレスカンファレンスを行なう。木曜日の夜、メディアはクラブから翌日のプレスカンファレンスの時間を知らせるメールを受け取り、金曜日の自分の予定をスケジューリングするのが習慣となっている。
 
 田舎町のコブハムは鉄道の駅こそあるが、列車はロンドンのウォータールー駅から30分に1本しか運行しておらず、正直アクセスは良くない。

 ただし、コブハムはとても裕福な地域だ。駅のプラットホームを出ると目の前が練習グラウンドになっているのだが、高級車で乗り付けたファンたちがスター選手たちの姿を一目見ようといつも人だかりができている。しかし、そこには「選手たちはサインのためには立ち止まりません」と注意書きの看板が立てられている。

 プレスカンファレンスのエリアに到着すると、我々をお茶かコーヒー、そしてビスケットとともに、係のブライアンが出迎えてくれる。それは非常にありがたく、彼のビスケットの品揃えも非常に良い。

 それはさておき、チェルシーのプレスカンファレンスには出席の価値がある。ウィットに富んだ監督のモウリーニョが喋るからで、内容もたいてい面白い。ただ、10節・ウェストハム戦の前日会見は残念ながらそうではなかった。
 
 モウリーニョはチェルシーのコミュケーション部門の責任者であるアトキンスと共にやってくる。アトキンスが会見のマネジメントを行なうのだが、この日は部屋に入って来たモウリーニョの表情を見ただけで、彼が不機嫌なのが見て取れた。彼はほとんどの質問に「イエス」か「ノー」だけで受け答えし、あるジャーナリストの質問に対しても「君は私から、見出しに打ち出せるような面白い答は得られないよ」と返した。

チェルシーの練習場の入口には「選手たちはサインのためには立ち止まりません」との看板が立てられている。

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