10月28日のセリエA10節、サン・シーロでミラン対キエーボ戦が開催された。
 
　連勝を狙うミランは過去２試合と同じく４-３-３を採用。前節に公式戦デビューした16歳のGKドンナルンマが引き続き先発し、ベルトラッチもスタメン復帰した。右ウイングには３試合連続でチェルチが入り、本田は５戦連続のベンチスタートとなった。
 
　一方、連敗ストップを目論むキエーボは、通常通り４-３-１-２を採用し、元ミランのパロスキとビルサもスタメンに名を連ねた。
 
　雨の影響で劣悪化したピッチコンディションも影響してか、序盤は両チームともミスを連発する低レベルな内容に。14分に筋肉を傷めたアバーテがデ・シリオと交代したことが、20分までの最大のトピックという有様だった。
 
　その後、タレント力で勝るミランがボールを支配する。ただ、前半で決定的と呼べるチャンスは、33分にチェルチがペナルティーエリア内で放ったシュートのみ。
 
　キエーボは43分にFKのクロスをペリッシエルが頭でジャストミートしたが、GKドンナルッマが正面でセーブ。０-０のままハーフタイムを迎えた。
 
　後半、ミランの動きが格段に良くなる。オフ・ザ・ボールの動きが明らかに増えたうえ、無理な仕掛けが減って周囲を使う意識も上がり、前半とは見違えるように攻撃が活性化。50分にはFKからクツカがヘディングで相手ゴールを強襲した。
 
　そして52分、待望の先制点を挙げる。ボナベントゥーラがペナルティーエリア内の左寄りにずれたバッカに楔のパス。これをキープして落とし、走り込んだアントネッリが利き足ではない右足ながら正確に流し込んだ。
 
　その後もミランは、勝点を得るには打って出るしかないキエーボが前掛りになってスペースが生まれた恩恵を活かし、何度もチャンスを作り出す。
 
　それでもゴールは奪えず、85分にはチェルチに代わって本田を送り出して守備を固めるなど、最後は１点を守り切る方向にシフト。ミランはその狙い通り無失点で乗り切り、そのまま１-０で勝ち切った。