「ゴールはストライカーの義務。その責任を背負う必要がある。」
中山雅史氏が持つJ1最多得点記録157ゴールへの到達に、あとひとつと迫っている。国内屈指のストライカーとして名を馳せる佐藤寿人は、まもなく名実ともにトップスコアラーとしてJリーグの歴史にその名を刻むはずだ。これまで積み重ねてきたゴールの数々はいかにして生み出されたのか。ストライカーとしての極意について語ってもらった。
――◆――◆――
――今回の巻頭テーマは「ゴールに愛された男たち」です。Jリーグ史上最も得点を挙げている佐藤選手はまさにその象徴的な存在ですが、ストライカーのあるべき姿をどのように考えていますか?
「ひと言でFWと表現すると、ウイングやトップ下タイプもカテゴライズされますけど、ストライカーにはゴールという義務があります。僕の中では『ストライカー=フィニッシャー』。チャンスメイク以上に、得点を奪うことが最大のミッションであって、ゴールに対して責任を背負える選手でなければいけないと思います」
――責任であり、義務ですか。
「ゴールはあくまでも“結果論”であって、『自分が絶対に点を取る』という気持ちをいかに持ち続けてピッチに立てるかが一番重要なんです。もちろん毎試合得点できれば理想ですけど、取れる時があれば、取れない時もあるのが現実。一方で、他のポジション以上に数字で評価される分、難しい面もあります。やはり、シュートを打つための質の高い動き出しや、チームとしてチャンスを作る、ゴールまでの“プロセス”といったものが必要になりますから」
――FWの定義が「ストライカー」から「アタッカー」にシフトしつつある時代背景についてはどう感じていますか?
「僕は子どもの頃からFWとして、たくさんのゴールを奪ってきました。数え切れないほどシュート練習をして、それに伴うミスもしてきた。自分はストライカーになるべくしてなったと自負しています。トップ下のような10番タイプの選手がFW登録されているのを見ると、数年前とはFWの定義が変わってきているなと肌で感じますね。
例えば、4-2-3-1のような1トップのシステムでサイドハーフがFWとしてみなされたり、トップ下を含めた4枚すべてをFWと言うのには正直違和感があります。日本だけでなく、世界的なトレンドなのかもしれないと思う半面、ゴールという責任を分散させただけだなと。
厳しく言えば、それは責任転嫁にすぎない。誰が決めても1点は1点ですけど、決めるべき人が決めなきゃいけない部分は少なからずあるわけで、ストライカーが決める1点と他のポジションの選手が決める1点では、意味合いが変わってきます」
――◆――◆――
――今回の巻頭テーマは「ゴールに愛された男たち」です。Jリーグ史上最も得点を挙げている佐藤選手はまさにその象徴的な存在ですが、ストライカーのあるべき姿をどのように考えていますか?
「ひと言でFWと表現すると、ウイングやトップ下タイプもカテゴライズされますけど、ストライカーにはゴールという義務があります。僕の中では『ストライカー=フィニッシャー』。チャンスメイク以上に、得点を奪うことが最大のミッションであって、ゴールに対して責任を背負える選手でなければいけないと思います」
――責任であり、義務ですか。
「ゴールはあくまでも“結果論”であって、『自分が絶対に点を取る』という気持ちをいかに持ち続けてピッチに立てるかが一番重要なんです。もちろん毎試合得点できれば理想ですけど、取れる時があれば、取れない時もあるのが現実。一方で、他のポジション以上に数字で評価される分、難しい面もあります。やはり、シュートを打つための質の高い動き出しや、チームとしてチャンスを作る、ゴールまでの“プロセス”といったものが必要になりますから」
――FWの定義が「ストライカー」から「アタッカー」にシフトしつつある時代背景についてはどう感じていますか?
「僕は子どもの頃からFWとして、たくさんのゴールを奪ってきました。数え切れないほどシュート練習をして、それに伴うミスもしてきた。自分はストライカーになるべくしてなったと自負しています。トップ下のような10番タイプの選手がFW登録されているのを見ると、数年前とはFWの定義が変わってきているなと肌で感じますね。
例えば、4-2-3-1のような1トップのシステムでサイドハーフがFWとしてみなされたり、トップ下を含めた4枚すべてをFWと言うのには正直違和感があります。日本だけでなく、世界的なトレンドなのかもしれないと思う半面、ゴールという責任を分散させただけだなと。
厳しく言えば、それは責任転嫁にすぎない。誰が決めても1点は1点ですけど、決めるべき人が決めなきゃいけない部分は少なからずあるわけで、ストライカーが決める1点と他のポジションの選手が決める1点では、意味合いが変わってきます」