自分に足りないものを痛感するからこそ、前を見つめる。
「なるべく平常心で(プレーしよう)と思いましたが、やっぱり最後のところで力が入ってしまいました」
古巣との難しいゲームを終え、浦和の高木は複雑な表情でミックスゾーンに現われた。チームは地力の差を見せつけて清水を4-1で粉砕したとはいえ、自身のプレーには納得できていない。
同時に、この敗戦でさらに厳しい状況に立たされた清水に対し、自らの立場をわきまえながらも心配している。そんな感情が透けて見えた。
【J1 PHOTOハイライト】2ndステージ・11節
55分には相手CKのこぼれ球を拾い、ドリブルで長い距離を駆け上がった。このプレーを起点に試合を決定付ける3点目が生まれている。しかし、この日の高木の見せ場は、ほぼそのシーンに限られた。
「(あれは)本当に最低限(の結果)です。切り替えや球際のところをもっと戦えるようにならないと、90分間出るのは難しい。戦う部分をもっと示していかないと、長い時間試合には出られない」
自分に足りないものを痛感するからこそ、前を見つめる。逞しさを増したのは、清水時代よりひと回り厚くなった胸板だけではない。
「今のままの自分で勝負していては、到底ポジションは奪えない。今の自分を変える努力が必要。そこは意識してやっている」
真面目な好青年ゆえに、メンタル的に少し弱い部分がある。それが清水時代の高木の印象だった。しかし、レベルの高い環境に身を置き、日々競争を続けることで確実にプレーヤーとして脱皮し始めている。
「うちは“戦う”姿勢がベースにあるので、まずはそこがしっかりしていないと。多少、攻撃ができるだけの選手では試合に出られない」
そんな高木の向上心は、清水にとって実に耳が痛い。田坂監督は「戦う」をテーマに掲げるものの、そこから先のチーム作りが進展していない。本来、ピッチに立つ以上、戦うのは当たり前。ただし、選手はその当たり前をこなすのに精いっぱいで、一歩先のビジョンがまるで見えていないのだ。
古巣との難しいゲームを終え、浦和の高木は複雑な表情でミックスゾーンに現われた。チームは地力の差を見せつけて清水を4-1で粉砕したとはいえ、自身のプレーには納得できていない。
同時に、この敗戦でさらに厳しい状況に立たされた清水に対し、自らの立場をわきまえながらも心配している。そんな感情が透けて見えた。
【J1 PHOTOハイライト】2ndステージ・11節
55分には相手CKのこぼれ球を拾い、ドリブルで長い距離を駆け上がった。このプレーを起点に試合を決定付ける3点目が生まれている。しかし、この日の高木の見せ場は、ほぼそのシーンに限られた。
「(あれは)本当に最低限(の結果)です。切り替えや球際のところをもっと戦えるようにならないと、90分間出るのは難しい。戦う部分をもっと示していかないと、長い時間試合には出られない」
自分に足りないものを痛感するからこそ、前を見つめる。逞しさを増したのは、清水時代よりひと回り厚くなった胸板だけではない。
「今のままの自分で勝負していては、到底ポジションは奪えない。今の自分を変える努力が必要。そこは意識してやっている」
真面目な好青年ゆえに、メンタル的に少し弱い部分がある。それが清水時代の高木の印象だった。しかし、レベルの高い環境に身を置き、日々競争を続けることで確実にプレーヤーとして脱皮し始めている。
「うちは“戦う”姿勢がベースにあるので、まずはそこがしっかりしていないと。多少、攻撃ができるだけの選手では試合に出られない」
そんな高木の向上心は、清水にとって実に耳が痛い。田坂監督は「戦う」をテーマに掲げるものの、そこから先のチーム作りが進展していない。本来、ピッチに立つ以上、戦うのは当たり前。ただし、選手はその当たり前をこなすのに精いっぱいで、一歩先のビジョンがまるで見えていないのだ。