森保ジャパンが主に用いる<4-3-3>。W杯出場国の半数以上が採用も…色合いは選手のキャラクターによって大きく様変わり【小宮良之の日本サッカー兵法書】
カテゴリ:日本代表
2022年06月09日
岡田監督が南アフリカ・ワールドカップで用いたシステムとの共通点が少なくない
<4-3-3>
カタール・ワールドカップ、出場予定の代表チーム約半数が用いるフォーメーションである。スペイン、オランダ、イングランド、クロアチア、ポルトガルなど、とりわけヨーロッパは半数以上。一方で南米はエクアドル以外、4-4-2、4-2-3-1が主要システムになりそうだが、ペルーが大陸間プレーオフで勝ち上がったら、4-3-3のチームが一つ増える。
森保一監督が率いる日本代表も、現時点で4-3-3がファーストオプションとなっている。
森保ジャパンはアジア最終予選で深刻な不振にあえぎ、4-3-3のシステム変更で息を吹き返した。遠藤航をアンカーに据え、田中碧、守田英正の二人をインサイドハーフに用い、守備の厚みを加え、攻撃ではポゼッション力を高めた(守備のためのポゼッションで、カウンターが顕著に)。その後は無敗で予選突破を決め、成果は明らかだった。
4-3-3は構造的に、中盤の3人がスペースやタイミングを支配できるか。そこでシステムの機能性が問われる。次に、守備的か、攻撃的か、カウンターか、ポゼッションか、という色合いに関してだが、これは中盤の構成だけでなく、サイドバックやセンターバック、サイドアタッカーやトップなどの選手のキャラクターによって極端に変わるものだ。
森保ジャパンの場合、「守備的なカウンター重視」と括れるだろう。4-3-3よりも、4-1-4-1にも近いか。岡田武史監督が南アフリカ・ワールドカップで用いたシステムとの共通点が少なくない。
カタール・ワールドカップ、出場予定の代表チーム約半数が用いるフォーメーションである。スペイン、オランダ、イングランド、クロアチア、ポルトガルなど、とりわけヨーロッパは半数以上。一方で南米はエクアドル以外、4-4-2、4-2-3-1が主要システムになりそうだが、ペルーが大陸間プレーオフで勝ち上がったら、4-3-3のチームが一つ増える。
森保一監督が率いる日本代表も、現時点で4-3-3がファーストオプションとなっている。
森保ジャパンはアジア最終予選で深刻な不振にあえぎ、4-3-3のシステム変更で息を吹き返した。遠藤航をアンカーに据え、田中碧、守田英正の二人をインサイドハーフに用い、守備の厚みを加え、攻撃ではポゼッション力を高めた(守備のためのポゼッションで、カウンターが顕著に)。その後は無敗で予選突破を決め、成果は明らかだった。
4-3-3は構造的に、中盤の3人がスペースやタイミングを支配できるか。そこでシステムの機能性が問われる。次に、守備的か、攻撃的か、カウンターか、ポゼッションか、という色合いに関してだが、これは中盤の構成だけでなく、サイドバックやセンターバック、サイドアタッカーやトップなどの選手のキャラクターによって極端に変わるものだ。
森保ジャパンの場合、「守備的なカウンター重視」と括れるだろう。4-3-3よりも、4-1-4-1にも近いか。岡田武史監督が南アフリカ・ワールドカップで用いたシステムとの共通点が少なくない。
ともあれ、4-3-3は選手のキャラクターによって、大きく様変わりするシステムだ。
欧州チャンピオンズ・リーグ決勝に進出したレアル・マドリー、リバプールも4-3-3を使うことが多かった。
マドリーは「選手ありき」の色が強いだろう。ティボー・クルトワ、ルカ・モドリッチ、カリム・ベンゼマのようなワールドクラスの選手たちが、戦術を運用。カルロ・アンチェロッティ監督はある程度、自由を与え、理知的な選手たちがピッチでそれぞれ判断することで、柔軟性があった。
リバプールは、ユルゲン・クロップ監督が鍛え上げたチーム戦術を、各選手が引きまわしていた。そのコンビネーションの熟成は有機的で、効率的で見事だった。フィルジル・ファン・ダイク、トレント・アレクサンダー=アーノルド、モハメド・サラーのような選手がシステムに色づけしていたと言える。
森保ジャパンも、選手のキャラクターが十全に出す采配が求められる。システムだけでは、アジアは突破できてもサッカーが進化した今の「世界」では太刀打ちできない。例えばフランクフルトでヨーロッパリーグ優勝に貢献した鎌田大地はシャドーの一角だが、彼をどう取り込むのか。4-3-3を選択するにせよ、他のシステムにするにせよ、選手次第でシステムは凡庸にも、傑作にも映る。
文●小宮良之
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たし、2020年12月には新作『氷上のフェニックス』が上梓された。
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欧州チャンピオンズ・リーグ決勝に進出したレアル・マドリー、リバプールも4-3-3を使うことが多かった。
マドリーは「選手ありき」の色が強いだろう。ティボー・クルトワ、ルカ・モドリッチ、カリム・ベンゼマのようなワールドクラスの選手たちが、戦術を運用。カルロ・アンチェロッティ監督はある程度、自由を与え、理知的な選手たちがピッチでそれぞれ判断することで、柔軟性があった。
リバプールは、ユルゲン・クロップ監督が鍛え上げたチーム戦術を、各選手が引きまわしていた。そのコンビネーションの熟成は有機的で、効率的で見事だった。フィルジル・ファン・ダイク、トレント・アレクサンダー=アーノルド、モハメド・サラーのような選手がシステムに色づけしていたと言える。
森保ジャパンも、選手のキャラクターが十全に出す采配が求められる。システムだけでは、アジアは突破できてもサッカーが進化した今の「世界」では太刀打ちできない。例えばフランクフルトでヨーロッパリーグ優勝に貢献した鎌田大地はシャドーの一角だが、彼をどう取り込むのか。4-3-3を選択するにせよ、他のシステムにするにせよ、選手次第でシステムは凡庸にも、傑作にも映る。
文●小宮良之
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たし、2020年12月には新作『氷上のフェニックス』が上梓された。
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