「キャラガーって聞いた事ねえな」
元リバプールのDFでイングランド代表でもあったジェイミー・キャラガー。彼は引退後にスカイのコメンテーターとなったが、思ったことを何でも言ったり、行動に移してしまうキャラ有名だ。
運転中、隣の車に乗っていたサポーターと口論になりつばを吐いて14歳の少女にかけてしまったり、少し前にはパリSGがメッシと契約したことを賢明ではないと揶揄して、本人からDMをもらい「ロバ」と返されたとも白状している。
そんな彼が先日、スカイスポーツの「マンデーナイトフットボール」の中でまたもや問題発言をした。その前日のトッテナム戦でクリスチアーノ・ロナウドはハットトリックを決め、通算807ゴールの記録を打ち立てた。その流れでペレの名前が挙がると共演したガリー・ネビルが彼にこう振った。
「ペレのゴール数について、君はあるセオリーを持っているんだよね」
するとキャラガーはげらげら笑いながらこう言った。
「試合中にも言ったんだけどさ、ペレの神話はちょっと信用ならないな。1000ゴール以上なんて信じられるか?」
このニュースはすぐさまブラジルに伝わり、ブラジル人を激怒させた。ブラジル人にとっては、「神はいないと侮辱された」に等しい。
まず最初に反応したのはペレの古巣であるサントスの公式インスタだ。彼らはペレがワールドカップを抱えて笑っている写真を投稿し、こうコメントした。
「王は彼の偉大さと、誰も凌駕できない数字についての論争を心配していらっしゃる。泣かないで(笑)」
もちろんこれは皮肉である。優勝トロフィーを3つ抱えているのは、66年の“疑惑の優勝”ひとつしかないイングランドへの明らかな当てつけだろう。
ブラジル最大のスポーツポータルサイト、UOLエスポルテは「キャラガーはそのキャリアでたった4ゴールしか決めてない。ペレを批判できる資格はない」とバッサリ。元ブラジル代表のロビーニョも「キャラガーはアラン・シアラーの200数ゴールの方が大きい数字だと思っているんだろう」と揶揄した。
SNSでは、もちろん怒りの嵐だ。
「盗んだワールドカップしかもっていないイングランドがよく言うよ」
「キャラガーって聞いた事ねえな」
「ペレの名前は200年後でも残るが、キャラガーなんて今だってファーストネームもわかりゃしない」
もちろんブラジルだけでなく英国からも、「あきれた」という声が寄せられている。
運転中、隣の車に乗っていたサポーターと口論になりつばを吐いて14歳の少女にかけてしまったり、少し前にはパリSGがメッシと契約したことを賢明ではないと揶揄して、本人からDMをもらい「ロバ」と返されたとも白状している。
そんな彼が先日、スカイスポーツの「マンデーナイトフットボール」の中でまたもや問題発言をした。その前日のトッテナム戦でクリスチアーノ・ロナウドはハットトリックを決め、通算807ゴールの記録を打ち立てた。その流れでペレの名前が挙がると共演したガリー・ネビルが彼にこう振った。
「ペレのゴール数について、君はあるセオリーを持っているんだよね」
するとキャラガーはげらげら笑いながらこう言った。
「試合中にも言ったんだけどさ、ペレの神話はちょっと信用ならないな。1000ゴール以上なんて信じられるか?」
このニュースはすぐさまブラジルに伝わり、ブラジル人を激怒させた。ブラジル人にとっては、「神はいないと侮辱された」に等しい。
まず最初に反応したのはペレの古巣であるサントスの公式インスタだ。彼らはペレがワールドカップを抱えて笑っている写真を投稿し、こうコメントした。
「王は彼の偉大さと、誰も凌駕できない数字についての論争を心配していらっしゃる。泣かないで(笑)」
もちろんこれは皮肉である。優勝トロフィーを3つ抱えているのは、66年の“疑惑の優勝”ひとつしかないイングランドへの明らかな当てつけだろう。
ブラジル最大のスポーツポータルサイト、UOLエスポルテは「キャラガーはそのキャリアでたった4ゴールしか決めてない。ペレを批判できる資格はない」とバッサリ。元ブラジル代表のロビーニョも「キャラガーはアラン・シアラーの200数ゴールの方が大きい数字だと思っているんだろう」と揶揄した。
SNSでは、もちろん怒りの嵐だ。
「盗んだワールドカップしかもっていないイングランドがよく言うよ」
「キャラガーって聞いた事ねえな」
「ペレの名前は200年後でも残るが、キャラガーなんて今だってファーストネームもわかりゃしない」
もちろんブラジルだけでなく英国からも、「あきれた」という声が寄せられている。
ペレ本人は直接反応しなかったが、自身のインスタにブラジル・サポーターがペレのポスターを掲げて優勝に沸く写真を載せこうコメントした。
【画像】キャラガーの揶揄の後に更新されたペレの投稿
「私の時代のサッカーはとてもシンプルだった。このスポーツへの愛のためにプレーするもの、皆の幸せな顔を見るためにプレーするものだった」
あまりの反応の大きさにキャラガーも焦ったのか、彼はTVで釈明をした。
「あれはほんのジョーク、本心からの言葉じゃない。私はペレを敬愛しています」
しかしブラジル人は決して彼を許さないだろう。
ペレの言う通り、彼の時代は今とは違う。重いシューズに、重いボール、VARなどもなくラフなプレーも少なくなかった時代。ペレはレッドカード一つもらわず、1281ゴールを決めたのを、偉業と呼ばずして何と言おう。
文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子
【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。
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【画像】キャラガーの揶揄の後に更新されたペレの投稿
「私の時代のサッカーはとてもシンプルだった。このスポーツへの愛のためにプレーするもの、皆の幸せな顔を見るためにプレーするものだった」
あまりの反応の大きさにキャラガーも焦ったのか、彼はTVで釈明をした。
「あれはほんのジョーク、本心からの言葉じゃない。私はペレを敬愛しています」
しかしブラジル人は決して彼を許さないだろう。
ペレの言う通り、彼の時代は今とは違う。重いシューズに、重いボール、VARなどもなくラフなプレーも少なくなかった時代。ペレはレッドカード一つもらわず、1281ゴールを決めたのを、偉業と呼ばずして何と言おう。
文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子
【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。
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