元日本代表監督のフィリップ・トルシエが中国サッカーについて言及した。
 
　２月１日に行なわれたカタール・ワールドカップ（W杯）アジア最終予選で、５日前に日本に０-２で敗れた５位の中国代表は、ここまで７戦全敗の最下位ベトナムと敵地ハノイで対戦。１-３でまさかの完敗を喫し、ほぼ絶望的だったW杯出場の夢が完全に潰えた。

　中国の識者やファンから批判の声があがるなか、かつて中国の２クラブで指揮を執り、ベトナムU－19代表も率いたトルシエが、ベトナム・メディア『Zing news』のインタービューで中国サッカーの問題点について語った。

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　まず、「ベトナムに敗れた中国のリ・シャオペン監督はどうなると思うか？」と質問を受けたフランス人指揮官は、「仕事を続けるのは難しいだろう」と語り、そう考える理由を明かしている。

「国民やメディアからの交代への圧力は凄まじいだろう。私が中国で働いた経験を考えると、そのような決定は、外部からの圧力によってもたらされる。（前監督の）リー・ティエのケースを思い出してほしい。彼は悪くなかったのに、結局、中国サッカー協会の幹部との対立によって、その座に留まることができなかった」

　フランス人指揮官は、「これは、期待だけ非常に大きくて忍耐力が全くない、多くの発展途上国に見られるサッカー文化の顕著な問題だ」と続け、中国サッカーの課題を鋭く指摘している。

「彼らは、全てのコーチが就任した直後に、すぐ奇跡を起こせると勘違いしている」

　そして、リ・シャオペン監督の後任には、「中国と制度的環境が通じるものがある、東ヨーロッパから監督を任命する可能性が最も高いと思う」と持論を述べている。

　実際に中国で指揮を執っただけに、思うところがあるようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部　

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