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新機軸の「ゼロトップ」が機能! 智将トゥヘルと新生ドルトムントが示した大いなる可能性

カテゴリ:ワールド

遠藤孝輔

2015年07月08日

クロップ時代にはレパートリーになかった戦術がハマった意義は小さくない。

事実上の初陣で、試合前日の来日だったにもかかわらず、ロイスを偽のCFとする新機軸の「ゼロトップ」を機能させたドルトムント。希望に満ちたスタートだ。 (C) SOCCER DIGEST

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 ドルトムントにとって7月7日の川崎フロンターレ戦は、トーマス・トゥヘル新監督が就任してから初となるプロチームを相手にしたテストマッチだった。

【PHOTOハイライト】川崎0-6ドルトムント

 ただ、来日したのは試合前日で、当日もさまざまなファンイベントに駆り出されていたため、正直、選手たちのコンディションやモチベーションに疑問を抱かざるをえなかった。
 
 しかも、先発リストには3人の新戦力(GKロマン・ビュルキ、MFゴンサロ・カストロ、MFユリアン・ヴァイグル)だけでなく、レンタルバックのヨナス・ホフマン、昨シーズンはユースが主戦場だった丸岡満、チーム合流2日目の香川真司が含まれていた。
 
 この時点で予想したのは川崎の善戦であり、選手間の相互理解に乏しいドルトムントの大勝はまったくの想定外だった。
 
 想定外と言えば、トゥヘルがいきなり独自色を打ち出したことだ。ドイツ屈指を謳われる智将の面目躍如とばかりに、採用したシステムはユルゲン・クロップ前監督時代とは異なる4-1-4-1(後半は従来の4-2-3-1)で、最前線にはウイングが本職のマルコ・ロイスを配置。ここ最近のドイツ代表が第一の選択肢として活用している「ゼロトップ」を新規導入して、攻撃を高次元に機能させてみせたのだ。
 
 この新機軸に対する好印象を口にしたのは、不慣れな“偽のCF”を務めながら1アシストを記録したロイスと随所に好連係を見せた、トップ下の香川だ。
「すごく手応えを感じました。(ロイスは)一人でも打開できるし、コンビネーションも上手いので、いろいろな幅を持った選手。今後もっともっとやっていきたいです」
 
 プレシーズンマッチの1試合、それも45分間機能しただけの段階とはいえ、クロップ時代にはレパートリーになかった戦術がハマった意義は小さくないだろう。
 
 試合後、トゥヘル監督はこう口にしていた。
「これからパズルのようにいろいろな組み合わせを試していく」
 この言葉に偽りはないだろう。
 
 川崎戦は前後半ともに4バック+1トップで戦ったが、マインツ時代には3バックや2トップも巧みに使いこなしていた指揮官だ。おそらくドルトムントでも複数のシステムを操りながら、いかなるチームとも渡り合える柔軟性を備えた組織を作り上げていくはずだ。
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