キャリア最大の敗戦を喫した後…
イングランド・サッカー界で功績を残してきた名手が、プロキャリアの終焉を迎えてから7か月、現役時代の壮絶な過去を告白して話題となっている。
驚きの事実を明かしたのは、現地時間10月9日に英紙『Times』のインタビューに応じた元イングランド代表MFマイケル・キャリックだ。
1999年にウェストハムでトップチームデビューを飾ってから今年3月に引退するまでの19年間で、トッテナムやマンチェスター・ユナイテッドでプレー。派手さはないものの、気の利いたポジショニングやパスを駆使し、「縁の下の力持ち」として活躍したいぶし銀プレーヤーだった。
現在はジョゼ・モウリーニョの参謀役としてマンチェスター・Uのアシスタントコーチを務めているキャリックは『Times』のインタビューで、キャリアの絶頂期を築こうとしていた2008-09シーズンにうつ病を患っていたことを明かした。
同インタビューによれば、引き金となったのは、シーズンを締めくくる大一番、バルセロナとのチャンピオンズ・リーグ(CL)決勝だった。
驚きの事実を明かしたのは、現地時間10月9日に英紙『Times』のインタビューに応じた元イングランド代表MFマイケル・キャリックだ。
1999年にウェストハムでトップチームデビューを飾ってから今年3月に引退するまでの19年間で、トッテナムやマンチェスター・ユナイテッドでプレー。派手さはないものの、気の利いたポジショニングやパスを駆使し、「縁の下の力持ち」として活躍したいぶし銀プレーヤーだった。
現在はジョゼ・モウリーニョの参謀役としてマンチェスター・Uのアシスタントコーチを務めているキャリックは『Times』のインタビューで、キャリアの絶頂期を築こうとしていた2008-09シーズンにうつ病を患っていたことを明かした。
同インタビューによれば、引き金となったのは、シーズンを締めくくる大一番、バルセロナとのチャンピオンズ・リーグ(CL)決勝だった。
前年度にもCL制覇を成し遂げていたマンチェスター・Uは、まさに最強という名にふさわしい陣容が揃っていた。
クリスチアーノ・ロナウド(現ユベントス)、ウェイン・ルーニー(現DCユナイテッド)、カルロス・テベス(ボカ・ジュニオルス)といった攻撃陣に加え、守備陣もリオ・ファーディナンド、ネマニャ・ヴィディッチ、エドウィン・ファン・デルサルが居並ぶ鉄壁の布陣……。
しかもチームを率いていたのは、百戦錬磨の名将アレックス・ファーガソンとあって、欧州連覇も夢ではないとされていた。
しかしローマで迎えた決勝で、彼らを待っていたのは大きな失望だった。ジョゼップ・グアルディオラが率いて1年目のバルセロナに手も足も出ず、サミュエル・エトーとリオネル・メッシにゴールを許し、0-2と完敗を喫したのだ。
この試合にボランチの一角として先発出場したキャリックは、エトーの先制点の場面でパスミスを犯し、責任を痛感。それから約2年もの間、底知れない意欲の低下に苛まれ続けたという。
「あのゴールの後、僕はひどく打ちのめされてしまった。キャリアの中で最大の低迷だったし、なぜ負けたのかが分からず、自問自答したよ。『どうしてあんなことをしてしまったんだ』とね。それからは、ずっと心の中で雪が降っていたような感じで、タフな時が続いたんだ。
日増しに自分がひどく落ち込んでいるのがわかった。『ああ、これがうつ病なんだ』って思ったよ。1回限りのことじゃなかったから、そう感じたんだ。試合後に気分が悪くなったり、嫌な気持ちになることはあったけど、それまでは2日も経てば回復していた。だけど、あの時はずっと苦しめられたんだ……」