【ローマ】今夏の補強戦略が明らかに。コラロフ、パウリーニョに照準
 
　リュディ・ガルシア監督は来シーズンに向けて、チャンピオンズ・リーグ（CL）のグループステージを勝ち上がれるだけの戦力を求めている。クラブもそれを受けてすでに動き出している。手始めとして各セクションに１人ずつ、ターゲットの名前が浮上した。
 
　ディフェンスには、以前も獲得に動いたカリアリのダビデ・アストーリ。中盤にはトッテナムのパウリーニョ。ローマはこのブラジル代表MFにも以前から興味を持っており、怪我もあって本領発揮とは言い難い現状から、獲得の可能性があると読んでいるようだ。
 
　前線には、元ミランで現ドルトムントのピエール＝エメリク・オーバメヤンが候補に挙がり、さらに左サイドにはアレクサンダル・コラロフ（マンチェスター・シティ）の名前も。OKFベオグラードでプレーしていたコラロフを発掘したのはほかでもない、ラツィオ時代のサバティーニSDだった。今回は同じローマでももうひとつのクラブに戻って、CLの舞台でプレーする可能性が出てきた。
 
【インテル】サネッティがトヒル会長と会談。今シーズン限りで引退しマネジメント入りへ
 
　４月29日夜にミラノでインテルのエリック・トヒル会長とハビエル・サネッティが会談、今後について話し合った。
 
　サネッティは今シーズン限りで選手生活にピリオドを打ち、インテルのマネジメント入りするという基本的な方向性ではすでに合意しており、具体的にどの役職に就くのかは、向こう半月の間に詰めることになる。５月４日のミラノ・ダービーが、サネッティにとって最後のダービーになる。
 
【ラシン・クラブ】カターニャのベルヘッシオとカストロもターゲット
 
　先日お伝えした通り、ラシン・クラブのビクトル・ブランコ会長が、インテルとの契約がこの６月で満了するディエゴ・ミリートの獲得を主目的にイタリアを訪問中だ。４月29日夜にはカターニャを訪れ、アルゼンチン人選手を数多く保有するカターニャのアントニーノ・プルビレンティ会長と会談した。狙いはFWゴンサロ・ベルヘッシオとMFルーカス・カストロ。このイタリア訪問から手ぶらで帰ることはなさそうだ。
 
【翻訳：片野道郎】
【翻訳者からのごあいさつ】
　イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
 
　イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年１月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン（当時シャフタール・ドネツク）がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
 
　セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち（iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています）、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
 
　ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
 
　ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年７月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
 
　そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。（片野道郎）