【セルジオ越後】華々しく来日したポドルスキ。高額年俸に釣り合う認知度はないだけに…

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェスト編集部

2017年07月14日

6億円を超えると言われる年俸は歴代の選手と比べても群を抜く。

入団会見に臨んだポドルスキ。ユニホーム姿もお披露目した。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 先日、ポドルスキのヴィッセルへの入団会見が行なわれたね。周囲の熱狂ぶりは2014年にフォルランがセレッソに加入した時とよく似ている。
 
 関西空港に降り立った後はプライベート機で神戸空港へ移動し、会見の前にはウエルカムイベントも行なわれた。盛大な歓迎ぶりにポドルスキ自身も驚いたんじゃないかな。その数日後に加入したハーフナーは静かに入団会見を済ませただけに、その温度差は少し可哀そうになる程だった。
 
 ポドルスキはヴィッセルと3年契約を結び、年俸は6億円を超えるとされる。その額は歴代の名選手たちのサラリーと比べても群を抜く。ドイツ代表では通算129試合・48得点を記録し、ケルン、バイエルン、インテル、アーセナルなどにも所属した経歴を考えての好待遇なんだろうね。
 
 いずれにせよ、楽天の三木谷社長(神戸では代表取締役会長)がオーナーを務めるヴィッセルだからこそ実現できた契約だ。本音を言えば、ポドルスキの加入を機にほかのクラブにも「じゃあ、うちも大物を獲得しよう!」との気概を見せてもらいたかった。ジーコ、リネカー、ストイコビッチ、レオナルドらがピッチに立っていた華やかな時代に戻れば、Jリーグは再び興行的に発展できるはずだからね。
 
 ただ、今の日本にヴィッセルのように高額な年俸を払ってヨーロッパから選手を呼べるクラブはない。どのチームにも余裕がないのが現状だ。今年の夏のマーケットを見渡しても、サンフレッチェが丹羽、パトリック(ともにG大阪から)、ネイサン・バーンズ(FC東京から)を獲得するなど、“ドメスティックな移籍”が目立つ。国外からネームバリューのある助っ人を連れてくるクラブは見当たらないよ。
 
 それにしても最近は三木谷社長の姿をいろんな場面で目にするね。ポドルスキの入団会見では本人の隣の席に座り獲得の経緯などを説明し、楽天とバルセロナのパートナーシップ契約を記念したパーティーには、バルセロナのメッシ、ピケ、ネイマールやポドルスキらとともに出席した。
 
 サッカークラブのオーナーと言えばヨーロッパではチェルシーのアブラモビッチが有名だが、三木谷社長はJリーグで異彩を放っているよ。彼が今後、ヴィッセルをどのように変えていくのかは興味がある。
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