【セルジオ越後】ハリルジャパンの抱える問題が透けて見えるルヴァン杯決勝だったね

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェスト編集部

2016年10月15日

レッズのほうがやや選手層が厚かった印象だ。

守りを固めてくるガンバに対し、レッズは攻めあぐんだが、途中出場の李(20番)が値千金の同点弾を決め、PK戦の末にタイトルを勝ち取ってみせた。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 レッズとガンバという東西の両雄が激突したルヴァンカップ決勝は、PK戦の末にレッズが優勝したね。
 
 現在のJリーグにおける両チームの位置付けが結果に反映された感じだけど、途中出場した李が76分に同点ゴールを決めたように、レッズのほうがやや選手層が厚かった印象だ。ガンバはパトリックの負傷欠場が響いただろうし、キャスティングとしてはイーブンではなかったと思う。
 
 戦力的に少しだけ劣るガンバは、守ってカウンターに活路を見出そうとした。そのゲームプランは途中までうまくいっていたよね。17分には、アデミウソンが独走して幸先良く先制点を奪うことに成功した。それでも、なかなか厚みのある攻撃を繰り出せなかった。
 
 一方のレッズは、懸命に守備を固めるガンバに対して攻めあぐんでいたけど、セットプレーのチャンスを生かして試合を振り出しに戻すことができた。会場も埼スタということもあって、ホームらしい戦いができたうえ、体力的にもガンバより余裕があったね。
 
 スコアは1-1のまま90分を終えて、延長戦でも決着がつかず、PK戦はガンバがひとり外しただけの5-4と、本当に紙一重の勝負だった。がっぷり四つの接戦だったのは間違いないけど、見せ場が少なくて、盛り上がりに欠けた試合でもあった。
 
 東と西の強豪同士の対戦だったけど、厳しい言い方をすれば、そこまでハイレベルな勝負ではなかった。結局、互いに決め手を欠いてPK戦に突入してしまった印象も拭えないし、今の日本サッカーが抱えている問題が透けて見えるようなファイナルでもあった。

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