【セルジオ越後】ハリルジャパンの抱える問題が透けて見えるルヴァン杯決勝だったね

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェスト編集部

2016年10月15日

お客さんもたくさん入り、雰囲気は良かったけど…。

試合会場の埼スタには5万人以上のサポーターたちが足を運び、ファイナルに相応しい雰囲気を演出した。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 ひとつの目安として、PK戦の人選に世代交代の遅れを感じた。
 
 両チームが5人ずつ蹴って、サドンデスまで行かずに勝負がついたけど、それぞれのキッカーの内訳を見てみると、20代はレッズの遠藤、ガンバの呉屋とひとりずつだけ。あとはみんな30代の選手だ。
 
 もちろん、PKの得手不得手はあるとは思うけど、重要な任務を託せるのが30代の選手ばかりという事実には、残念な気がしてならない。若手の突き上げが乏しいんだなと改めて痛感したし、両チームとも、今はいいかもしれないけど、数年先は編成で苦労するんじゃないかな。
 
 カップ戦のファイナルを戦うクラブで目ぼしい若手がいないんだから、代表に世代交代を求めても、それは無理な話だ。進まなくて当然だよ。
 
 攻撃の駒不足と世代交代の遅れ。PK戦にまでもつれたゲームを眺めながら、ハリルジャパンが解決しなければならない問題についても考えさせられたね。
 
 それと同時に、装いも新たになった歴史あるこのカップ戦についても、いろいろと思うところはあった。
 
 お客さんもたくさん入って、決勝の雰囲気は良かったよね。ただ、準決勝まではどうだったか。スタンドが半分も埋まればいいほうだったと思う。スターティングメンバーを見ても、ベストの11人を送り出していない試合が少なからずあった。
 
 優勝したクラブは、タイトルの数をひとつ増やしたとはいえ、そこにどれだけの値打ちがあるのか。命がけで獲得したタイトルとは言えないし、ギネスブックに認定されるぐらい、長きに渡って支援してくれているスポンサーにも失礼なんじゃないかな。
 
【関連記事】
【ルヴァン杯決勝・採点&寸評】G大阪×浦和|ついにPKを止めた西川がMOM。浦和は関根、李、柏木など全体的に、G大阪も2ボランチを評価
【浦和優勝の舞台裏】叩きのめされた元日のロッカー。指揮官が漏らした“弱音”に選手は奮い立った
【浦和】柏木陽介の涙――稀代の司令塔が導く常勝軍団への道
【浦和】ヘコんでいた関根を突き動かした日本代表・原口の“言葉”とは?
【G大阪】今野泰幸は敗戦に苛立ち。「全然清々しくない。イライラする」
【浦和】「思ったより、重たかった」主将・阿部が優勝カップを掲げた心境は?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ