U-24日本代表はU-24ガーナ代表を相手に、６-０の完勝を収めた。前半に堂安と久保の得点に加え、相手のオウンゴールで３点のリードを奪う。後半には相馬、上田、三笘もゴールネットを揺らした。

　相手の実力はどうであれ、まずはオリンピックに向けて良いリズムを作れたゲームだったと思う。３日のフル代表との試合で０-３と負けていたことも考えれば、全体の士気は上がっただろうし、非常にポジティブな勝利だった。勝つことは大事なことだから。

　スタメンの顔ぶれを見れば、現状のベストメンバーなのかなと思ったし、彼らがベースになりそうだね。そしてチーム２点目を挙げた久保は際立つ存在感を放っていた。

　若い頃から注目されてきた久保。周囲の期待値はずっと高いままここまで来ている。所属クラブでも、代表でも、その期待に十分に応えられてきたかといえば、そうでない時もあったと思う。

　久保本人も自分自身に少なからず不甲斐なさを感じていたかもしれない。メディアは久保、久保、久保と盛り立てる。大きなプレッシャーを背負っているはず。それでも常に果敢にプレーしてきたし、気持ちを切らさず、投げ出さずにやってきた。ワシにはそう見える。

　ガーナ戦でも積極的にシュートを打つなど、目に見える“結果”に貪欲だった。点を決めても、あまり喜ばない。その姿にも高い志が見て取れる。20歳になったばかりなのに、本当にたいした男だよ。
 

　それにしても素晴らしいゴールだった。パスを受けて、DFとの距離を把握しながら、アウトサイドで少し触って、すぐ打つ。あのリズムは自分の中でルーティーンなんだろうね。シュートもGKの位置をよく見ていたと思う。見事だった。

　堂安との連係も良かった。久保がトップ下、堂安が右サイドで、同じ左利きのふたりは流動的にポジションを変えて攻撃にアクセントをもたらす。久保は縦に抜けるフェイントも持っているし、右足でもまずまず蹴れるから、右サイドからでも効果的な仕掛けができるのが大きい。

　一方の左サイドでは、相馬が先発し、途中から三笘が出てきた。相馬はとにかくアグレッシブ。攻撃に勢いをもたらすスピードがあるし、守備もサボらず精力的にこなす。スタミナも豊富で、ファイトできる選手。国際舞台ではこういうタイプは頼りになるよ。

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