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「監督をリスペクトして――」事実上の戦力外となったエジルに送る恩師・ヴェンゲルの“再起のススメ”

カテゴリ:メガクラブ

サッカーダイジェストWeb編集部

2020年10月22日

アルテタからも見放される?

エジルと師弟関係を築いたヴェンゲルは再起に向けた助言を送った。 (C) Getty Images

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 ガナーズの10番が苦しみ続けている。

 2013年の夏にレアル・マドリーから入団して以来、長らくチームの絶対的司令塔に君臨したメスト・エジル。だが、ここ数年はピッチ内外での行動からチーム内での求心力を失い、今年3月7日のウェストハム戦(昨季のプレミアリーグ第29節)以来、出場機会を与えられないまま、ついにはヨーロッパリーグとプレミアリーグの登録メンバーからも外された。

 そのメンバーリストが更新できる今年2月まで公式戦でのプレーが不可能となり、事実上の戦力外となった元ドイツ代表MFは、自身のSNSで、「僕は敬意と忠誠心を愛するアーセナルに誓ったけど、その見返りを受けられないことが僕を悲しませている。」とサポーターたちに訴えかけた。

 しかし、ミケル・アルテタ監督は、「これは単なるフットボールの決定事項だ。私はチームのために最高のメストを望み、何度かそれに近づいたが、そうできなかった」とシビアな持論を展開し、改めてエジルへ三行半を突き付ける格好となった。

 32歳にして、キャリアの岐路に立たされたエジルに再起の可能性は残されているのか――。かつて彼を指導した名将アーセン・ヴェンゲルは、英衛星放送『Sky Sports』のインタビューで興味深い言葉を残している。
 
「日常的に何が起こっているのかは私も分からない。ただ一つだけ言うとすれば……クリエイティブな選手は得てして完璧主義者ということだ。彼のような選手は少しセンシティブで、時には励ましが必要になる。なぜなら、リスクのあるパスを出すには自信が不可欠であるからね」

 数多くの名手たちを手塩にかけてきた名伯楽は、アーセナルとエジルの関係性を「対立しているように見える」と説いたうえで、自らがマドリーから引き抜いた“教え子”にこうアドバイスを送っている。

「なぜ今、彼がプレーしていないのか? それは私にも見当がつかない。しかし、フットボーラーであれば、常に監督の決断をリスペクトし、自身を取り戻すため、チームに復帰するために戦う必要がある。彼は人々が思う人間とは違って、戦うことができるんだ。チームに復帰できるだけのクオリティーは十分にある。全ては彼自身にかかっている」

 恩師ヴェンゲルの“再起のススメ”を、苦境に立たされるガナーズの10番はどう捉えるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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