アジアの覇権奪回に向け、大事な初戦を４－２で制した森保ジャパン。次に相まみえるのは、グループステージ内で最も難敵のイラクだ。

　前回顔を合わせた2017年のワールドカップ最終予選では、１－１で終わっているほか、直近の対戦結果はほとんどが僅差。そして思い出されるのが、今回と同じカタールを舞台に戦い、終了間際の失点で悲願のワールドカップ出場を逃した1993年の悲劇だ。

　日本サッカーにとって因縁の敵とあって、対戦前から多方面で盛り上がりを見せるなか、元イラク代表のイブラヒム・サレム氏は強気な発言をしている。

　同国メディア『winwin』によれば、かつてGKとして活躍したレジェンドは、「日本はアウェーでドイツ撃破などを果たした世界のトップクラスだ。イラクだけでなく、全てのチームが恐れるべきであり、タイトルを獲得する可能性が高い」と多分にリスペクトを込めつつも、こう言い放ったのである。
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「イラクは新たな要素が加わり、一新された。とはいえ、スペイン人のヘスス・カサス監督が、チームのミスやギャップに対処できなければ、試合はおそらく２倍難しくなるだろう。彼らは選手間のコミュニケーション面に大きな課題がある。もしカサスがクリアにできれば、日本に勝てると確信している。カサスはかなり長い間、日本代表を研究し、強みを熟知している。彼らの“危険”を阻止するために、適切なプランを練るだろう」

　一方で、サレム氏はある種の保険的に、次のような言葉も残した。

「たとえ日本戦で思うような結果を残せなくても、スペイン人監督ヘスス・カサスと彼のアシスタントスタッフを応援する。アジアカップは１試合限りではないし、日本戦で世界が終わるわけではない。ベトナムとの最終戦は、日本戦に勝るとも劣らない重大な一戦となるだろう」

　カサス監督はインドネシアを３－１で下した初戦の後、「インドネシアに勝つのは重要だったが、明日からは日本戦の準備を始める。グループで最も難しい相手だ。休息し、回復してから次戦をどう戦うか考えなければならない。我々のプレースタイルは日本と似ているが、プランは明かさない。試合を見てもらえれば明らかになるだろう」と意欲的に語った。

　果たして指揮官が「日本と似ている」と称するイラクは、どんな戦いを見せるのか。ドーハの悲劇以来、31年ぶりとなるカタール決戦に注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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