• トップ
  • ニュース一覧
  • 気の毒なゲームだが、それでもウズベキスタン戦の無気力なでしこジャパンに非はない。疑問視すべきはパリ五輪予選のレギュレーション【コラム】

気の毒なゲームだが、それでもウズベキスタン戦の無気力なでしこジャパンに非はない。疑問視すべきはパリ五輪予選のレギュレーション【コラム】

カテゴリ:女子サッカー

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2023年10月30日

なぜ膠着状態に持ち込んだのか

ウズベキスタン女子代表戦で見えた池田監督の思惑とは? 写真:Getty Images

画像を見る

 2023年10月29日(現地時間)、なでしこジャパンがパリ五輪アジア2次予選でウズベキスタン女子代表に2-0と勝利。しかし、この試合を見て「つまらない」と感じた視聴者は少なくなかったのではないか。

 なにしろ、なでしこジャパンが2点をリードした15分以降の試合は、ただパスを回しているだけの“無”の展開だったからだ。スタジアムに詰めかけた観客にとっては気の毒なゲームになったと言っても大袈裟ではなかった。

 クロスを上げなければ、シュートも打たない。前半途中からここまで攻める気がない試合を見たのは長い記者人生の中でも初めてだった。ただ、なでしこジャパンを批判する気持ちは微塵もない。

 なぜ、なでしこジャパンは2-0としてから膠着状態に持ち込んだのか。ここで触れておくべきは、2次予選の参加国と最終予選のレギュレーションだ。

 2次予選の参加国は以下のとおり。グループAはオーストラリア、チャイニーズ・タイペイ、フィリピン、イラン、グループBは中国、韓国、タイ、北朝鮮、グループCは日本、ベトナム、ウズベキスタン、インド。ここから最終予選に進むのは、各組1位の3チームと各組2位の成績最上位チームの計4か国なのだ。

 そして2024年2月24日と28日に開催される最終予選は以下のような対戦カードになる。

・2次予選でA組2位が勝ち上がった場合は「C組1位対A組1位」「B組1位対A組2位」
・B組2位が勝ち上がった場合は「A組1位対B組1位」「C組1位対B組2位」
・C組2位が勝ち上がった場合は「B組1位対C組1位」「A組1位対C組2位」

 これを踏まえると、池田監督の思惑が浮かび上がる。最終予選でオーストラリアとの対戦は避けたい、と。先の女子ワールドカップでベスト4に入った実績は無視できず、”高さ”という武器があるオーストラリアは文字通り難敵だけに、池田監督がそう考えたとしても不思議はない。
 
 仮にウズベキスタンがC組2位で最終予選に進んで日本がC組1位になる場合、日本は最終予選で「B組1位」との対戦になる。こうした背景があるからウズベキスタン戦では大量得点を狙わなかった(ウズベキスタンの得失点差を考えて)と、そういう見方ができる。

 正直、ウズベキスタン戦の無気力なでしこジャパンに非はない。疑問視すべきは、最終予選のレギュレーション。どんな事情があったにせよ、一騎打ちにすべきではなかったのだ。

 ウズベキスタン戦の戦いぶりは賛否が分かれるだろう。ただ、最初のピンチをしっかりと防いで、前半の良い時間帯に2点を先制できたからこそ、あのような戦い方に持ち込めたとの見方もできる。

 最初から攻める気がなかったわけではない。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)


「理解できない」「謎のボール回し」押し込む展開も75分間シュート0...なでしこJ、ウズベク戦の内容にファン嘆き節

「可愛さの破壊力すげぇ」「セクシー」なでしこ岩渕真奈が眩いビキニ姿を披露! 熊谷紗希とバカンスを楽しむ様子が反響

【PHOTO】岩渕真奈が涙と笑顔の引退会見で、現役生活に別れ告げる。澤穂希がサプライズ登場も!
 
【関連記事】
「醜い日本サッカー。暗黙の了解だ」75分間シュートを打たず...なでしこJの“予想外の戦い方”を中国メディアが辛辣批判!「スポーツを完全に汚した」「我々が犠牲に」
「理解できない」「謎のボール回し」押し込む展開も75分間シュート0...なでしこJ、ウズベク戦の内容にファン嘆き節
「んーーーーー」なでしこJ、2-0から異例のパス回しのみでシュートゼロ。試合中の“元10番”岩渕真奈の投稿に反響!「居眠りしてしまった」 「気持ちはわかるけど先のことを考えたら...」の声
「この日本人は止まらない」キレキレ突破&PK誘発の久保建英、地元紙がチーム2位評価で称賛!「ペナルティを引き起した」
久保建英がPK誘発、独走ドリブルで魅せるも...ソシエダは91分に痛恨のゴラッソ被弾でラージョと2-2ドロー

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト いざアジア王者へ!
    5月10日発売
    悲願のACL初制覇へ
    横浜F・マリノス
    充実企画で
    強さの秘密を徹底解剖
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ