今の乾に求められるのは――。
さて、最後に乾についても少しだけ言及しておこう。
マドリーとのビッグマッチではあったが、乾は“いつも通り”に連動したプレッシングとハードワークで守備を助け、ペナルティーエリア内の決定的なピンチも防いでみせた。
そしてボールを持てば、積極果敢に対面のダニエル・カルバハルに挑み、ヒールパスで味方のシュートを演出。1対1を制して際どいクロスを挙げるなど、一定の存在感を示した。働きとしては、及第点と言っていい。
マドリーとのビッグマッチではあったが、乾は“いつも通り”に連動したプレッシングとハードワークで守備を助け、ペナルティーエリア内の決定的なピンチも防いでみせた。
そしてボールを持てば、積極果敢に対面のダニエル・カルバハルに挑み、ヒールパスで味方のシュートを演出。1対1を制して際どいクロスを挙げるなど、一定の存在感を示した。働きとしては、及第点と言っていい。
それだけに、あとはゴールが求められる。この試合でも、決定的なシーンが3度もあったが、バランスを崩して空振り、ヘディングを上に外してしまうなど、1点が遠かった。
本人も繰り返し口にしているように、決定力の向上は明確な課題だ。マドリー戦だけでなく、これまでにも決められるチャンスは複数あり、すべて決めていれば、今ごろは2桁得点に到達していただろう。
逆に言えば、乾にゴールという目に見える結果がついてきたとき、エイバルの欧州カップ戦出場が見えてくるかもしれない。
文●中村 僚(Ryo Editor フリー編集者)
【著者プロフィール】
フリーランス編集者、ライター。編集プロダクション勤務後、2017年に独立。