「やり通す、やり続けることが大切だと思う」
「すごく良いタイミングで、出版社の方からお話をいただけたと思っています。先ほども少し触れましたが、自分はJ1、代表、海外でもプレーしてきて、段々とカテゴリーが下がってきて、今はJ3で戦っています。いろんな葛藤を抱えながらも、必死に現役を続けている。そんな自分が今、どんなことを考えているのか。42歳なんて、世の中ではまだまだ若いし、僕の言葉にどれだけの価値があるか分かりませんが、少しでも何かを伝えられればと思っています」
――どんな人に読んでもらいたいですか?
「うーん、そうですねぇ……。やっぱり、悩んでいたり、思い通りにいかなかったり、自分が描いていた人生とは違う道を選んだけど、なかなかうまくいかなかったりとか、そういう人って少なからずいると思うんです。もちろん、『壁』にぶつかっている人も。サッカーの話をしていますが、会社とか学校とか、仕事とか勉強とか、サッカーと関係がなくても、何かしらリンクする部分はあるのかな、と。そこで少しでもヒントになるようなことがあれば、嬉しいですね。
ひとつだけ言えるのは、やり通す、やり続けることが大切だと思うんです。僕は若くしてプロになって試合にも出て、ワールドカップやオリンピックにも出場して、ヨーロッパでもプレーできました。一方で、ゼロ円提示を受けたり、2度の大きな怪我をしたりと、引退が頭をよぎることもありました。
自分が置かれる立場や状況はいろいろと変わったけど、それでも自分がやるべきことは、何ひとつ変えませんでした。目の前のことに全力でぶつかっていく。周りの意見にも必ず耳を傾けて、自分の主張もしっかりと言う。やるべきことはいつも一緒。ブレない。状況が変わっただけで、僕は何も変わっていない。
信念を曲げずに、やり抜く。手を抜かないで、諦めず、何事にも真剣に取り組む。それで何かを失ったとしても、他の何かを手にできる。一生懸命にやっていれば、必ず誰かが見てくれているし、手を差し伸べてくれる人がいる。そう思います。実際に、僕がそうですから。いろんな人の助けがあって、今の自分があるわけですから」
――信念を曲げない。簡単なようで、なかなか難しいですよね。
「逆に、僕は愚直にやり続けることしかできないんですよ。真面目というか、頑固だからかもしれませんけどね(笑)。でも、そうやってここまで生きてきている。だから、『壁』にぶち当たっても、信念を忘れず、貫き通して、やり続けてほしいと思っています」
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

川口能活(かわぐち・よしかつ)/1975年8月15日生まれ、静岡県出身。180センチ・77キロ。清水商高卒業後、横浜入り。その後、ポーツマス(イングランド)、ノアシャラン(デンマーク)、磐田、岐阜を経て、現在J3の相模原でプレー。4度のワールドカップ出場を誇る日本を代表するレジェンド。プロ24年目。
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