【セルジオ越後】山口蛍、今野、そして井手口…Jリーグ勢がW杯に導いた

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェスト編集部

2017年09月01日

日本協会には過去になかったチーム作りのスタンスを示してもらいたい。

レギュラーの座を掴み取れなかった原口。日本代表の本当の意味でのレベルはまだ上がっていないんだ。(C)SOCCER DIGEST

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 これから待っているのが、日本代表チームの秋の興行だ。きっと、決してレベルが高いとは言えないチームを招いて親善試合をして、盛り上がって満足するんだろうね。
 
 ハリルは試合後、とても喜び、感情を露にしていた。この危機的状況を乗り越えたんだから、嬉しいはずだ。でも、1998年のフランス大会以来、すべての監督がワールドカップ出場は達成してきたんだ。結果を残したことは認めるけど、そこで満足してほしくない。
 
 最も心配しているのは、その点だよ。監督と日本代表を見守ってきた人たちとの温度差がそこにある。「ワールドカップ出場だ! 良かった」と歓喜して、そして日本サッカーの行方がよく分からないまま、4年のサイクルを繰り返してきた。
 
 世界レベルで俯瞰したら、日本代表は一歩も前進できていないんだ。9月5日のサウジアラビア戦が終わるまではワールドカップ出場を喜んでもいいかもしれないけど、その「現実」は、しっかり肝に銘じておきたい。

 前に進んでいるように見えるけど、2010年から頼ってきた『在庫』が品切れになり始めている状況でもある。その頃から主力が完全に入れ替わったわけでもない。そこは楽観視すべきではないと思うよ。
 
 だから、もっと選手の入れ替えはすべきだ。日本代表は、どんどんその時の旬な選手を組み込んで、既存の選手に刺激を与えながら、チームの鮮度を保つべきだと思っている。大迫だってよく起点にはなっていたけど、ゴールに絡めず、パフォーマンス的には物足りなかった。やはり病み上がりのコンディションだったと言わざるを得なかった。だったら、C大阪で大活躍している杉本健勇を見たかったよね。そのあたりの競争の厳しさも求めたい。
 
 そのためにも、日本サッカー協会には、過去になかったチーム作りのスタンスを示してもらいたい。本当にたくさんの資金を得ているんだから。

 あと1年、さらに興行マッチを組んで儲けようとするのではなく、いかに日本代表を強くするのか――。協会内の派閥争いなんていいから、そのテーマに焦点を絞って、しっかり向き合ってほしい。監督が代わって予選に勝って喜んで、本大会で一喜一憂して……その4年の繰り返しには、もう辟易しているんだ。
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