【鹿島】就任以降、リーグ戦で6勝1敗。常勝軍団を蘇らせた石井監督の秘策とは?

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェストWeb編集部

2015年09月18日

「弱点を突く」したたかさと大胆な決断で勝機を掴む

2点を先行された仙台戦では、35分にカイオを投入し、試合の流れを大きく変えた。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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ポイント4)的確な試合運びと交代策

 常勝軍団と言われたかつての鹿島は、柔軟性に長けていた。相手の弱点を見極め、そこを突いてリズムを作る巧さがあった。今のチームには、そうしたしたたかさが戻ってきた印象もある。

「相手の弱いところは徹底的に突こうとミーティングでも話します。ただ、それを選手がピッチ上で表現できる判断力と技術が、なにより素晴らしい。監督がしっかり示せば選手は動いてくれるという実感は、かなりありますね」

 ここまでの7試合でリードされたのは7節・仙台戦と敗れた10節のG大阪戦のふたつ。他の多くの試合では、先制点を活かしながら上手く時間を進め、追加点を奪って勝ち切っている。

 また、仙台戦を巧みな交代策で逆転勝利に結びつけたのも見逃せない。2点を先行された35分にカイオ、ハーフタイムに金崎と突破力のある選手を入れて揺さぶりをかけ、80分に送り出した土居が決勝点を決める劇的なシナリオを演じたのだ。

「僕はまず0-1で負けている時を考えながらメンバーを選びます。そういう時にひとりで突破できる選手は武器になるし、起用のタイミングや時間帯も、いろいろシミュレーションしながらやっています」

 石井監督はそう言うが、前半の早い段階でカードを切るのは決断力がいる。まだ監督としてのキャリアは浅いものの、選手やコーチ時代に身体に染み付いた鹿島イズムが、勝負師としての勘を育んできたのだろう。
 
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