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【なでしこサッカー新時代】第4回 髙瀬愛実 (後編)|「一度はどん底に落ちたから、もう何も怖いものはない」

カテゴリ:女子サッカー

西森彰

2021年08月30日

「てっぺんを取るための努力をしていく」

――そんな経験も経て、髙瀬選手が得点王をとった時の星川敬監督がチームに帰ってきて「また、あの黄金時代が戻ってくるんじゃないか」と期待するファンも多いと思います。

 そうですね…。今まで「INACらしさとは?」 と聞かれた時に「ボールをつなぐ、ゴール数が多い」と答えていました。

 ですが、星川監督が戻ってきて、同じことを訊かれた時、シンプルに「強いサッカーです」と言える感覚がありました。自分たちの努力は当然のこと、その力を最大限に引き出してくれる監督だと信頼できるからこそだと感じています。

――髙瀬選手も、去年、途中から戻ってきたFWのポジションで「やってやるぞ!」という気持ちは大きいですよね?

 やっぱり、FWって楽しいなと感じています(笑)。

 SBはSBで楽しかったですが、試合前のプレッシャーが、本当にきついんです。DF陣はすごく心の強い人たちが揃っているのだと、痛感しました。

 FWに戻った今は、以前よりも純粋に、チームが勝つために自分が点を取るっていう感覚です。自分ではない誰かが点をとっても、純粋にチームの勝利を喜ぶことができるようになりました。メンタル面は、昔とだいぶ変わってきているので、いい塩梅で「自分が、自分が」という気持ちと「チームのため」の気持ちを、バランス良く取り入れて戦えるのが理想です。

――髙瀬選手のサッカー人生はまだ続いていくと思いますけれども、自分のサッカー人生の中で現在の到達点や、満足度を考えたことはありますか?

 考えたことなかったです。自分で自分に限界を作るのは良くないけれど、年を重ねることに自分のサッカー寿命が短くなっているのは確かですし……。

――女子ワールドカップでも優勝し、干支で言うと一回りもプロサッカー選手生活を続けていらっしゃいます。夢の大部分は叶ったといえるのでしょうか?

 そうですね。ただ、女子ワールドカップの優勝は、自分の思い描いていたような形ではなかったです。ピッチに立った時間に満足もしていないです。それでも十分、いい思いをさせていただいているという感謝の気持ちです。

 昔は、30歳ぐらいまでサッカーをやっていたら凄いなと思っていました。そう考えれば今、このINACというチームにいられることでも十分過ぎるサッカー人生ですね。

 それでもあえて言うのであれば、リーグで優勝したいです。優勝から遠ざかっているので、とにかく優勝を目指したいですね。チームのために、自分のために、てっぺんをとるための努力をし続けたいです。

取材・文●西森彰
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